DTMのミックスでのエフェクトの順番を解説!【初心者向け】

DTM・ミキシングの初心者が困るのが「どのエフェクトを使えばいいのか?」「どういう順番でつなげばいいのか?」ということではないでしょうか。 そこで、この記事では、DTMのミックスでのエフェクトチェーンのおすすめの順番を紹介します。

ミックスのエフェクトのおすすめの順番

1. EQ(カット)

Pro-Q3 / fabfilter

EQは、コンプレッサーの前と後との2箇所で行います。 最初のEQの目的は、不要な帯域を大まかにカットしクリアな音にすること。また、不要な帯域がコンプをトリガーして圧縮を開始するのを防ぐことです。 カットするのは、音のこもりの原因となる不要な低域、耳障りな高域です。その他に問題のある帯域があればカットします。 ここで使うEQは、Pro-Q3 / fabfilter やDAW付属のデジタルEQです。

2. コンプレッサー

VC 76 / Native Instruments

コンプレッサーは、音量のばらつきの修正や、音にパンチ感やしまりを加えるために行います。 ダイナミクスを調整する必要がない場合、コンプは使わなくてもかまいません。

3. サチュレーター・エキサイター

Saturn / fabfilter

音に倍音が足りず、前に出ない、ヌケが悪いといった場合、サチュレーターやエキサイターを使って倍音を加えます。 この後のEQで、ブーストするだけで問題が解決するのであれば、サチュレーター・エキサイターは必要ありません。

4. EQ(ブースト)

V-EQ4 / Waves

この段階のEQでは、音質の微調整を行います。 アナログ系のEQで、欲しい帯域をブーストし音に存在感を加えます。ブーストにデジタルEQを用いてもかまいませんが、アナログ系EQのほうが音に独特の色がつき存在感を高める効果があります。 サチュレーターやエキサイターで加えた倍音を修正する場合も、この段階で修正します。

5. ディレイ

H-Delay / Waves

ディレイは音に、広がりや奥行き、空間感を出すために使います。 ディレイは、一般的にはリターントラックに挿入して使います。個別のトラック内でエフェクトチェーンを分岐してパラレルプロセッシングができるDAWの場合は、個別のトラック内で使う場合もあります。 ディレイを使う必要がなければ、省略してかまいません。

6. リバーブ

Pro-R / fabfilter

リバーブもディレイと同様に、広がりや奥行き、空間感を出すために使います。 通常、リターントラックに挿入して使いますが、トラック内のパラレルプロセッシングで使うこともあります。 ディレイとリバーブは、直列につなぐ場合と並列につなぐ場合があります。直列につなぐ場合は、ディレイを先にリバーブを後にかけるのが一般的です。

7. サイドチェーン・コンプレッサー

Pro-C2 / fabfilter

サイドチェーンコンプは、他のパートのスペースを開けるために用います。 コンプレッサーを挿して、サイドチェーンにコンプをトリガーするための信号を送ります。

8. ゲイン

フェーダーへ送る前に、音量を調整する必要があれば、ここで調整します。 また、ボリュームオートメーションを書く場合は、フェーダーを使うよりもゲインプラグインにオートメーションをかけたほうが、フェーダーで全体の音量を調整でき便利です。

まとめ

ミックス時のエフェクトの順番について解説しました。 この順番は、決まりではないので、音源や出したい音によって自由に入れ替えたり、省略したり、足したりしてかまいません。 ミックス初心者の方は、この順番を参考に調整してみてください。