MS処理とは? 仕組み、使い方を解説

ミキシング

MS処理とは、通常の左右に分かれているステレオのオーディオ信号を、センター成分とサイド成分に変換してから、センターとサイドを別々にエフェクト処理することです。この記事では、MS処理の仕組みや使い方について解説します。

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MS処理とは?

ms処理 msプロセッシング mid side ms processing

MS処理(Mid Side Processing: MSプロセッシング)とは、通常の左右(Left/Right)に分かれているステレオのオーディオ信号を、センター(Mid)成分とサイド(Side)成分に変換してから、個別にエフェクト処理をすることです。

ms処理 msプロセッシング mid side ms processing

MS処理を使えば、真ん中とサイドの成分に別々の処理をほどこすことができ、ステレオ感をワイドにしたり、スペースを適切に割り振ったりすることができます。

MS変換の仕組み

Mid成分はLとRの共通の成分です。Mid成分は、LとRの平均値を計算して取り出すことができます。サイド成分は、LまたはRとMid成分との差を計算して取り出せます。

M = (L + R) / 2
S = (L – M) / 2

Mid成分とSIde成分に別々の処理をほどこした後で、MSからLRに変換します。

L = M + S
R = M – S

MS処理の使い方

MSの音量バランスを変える

サイド成分の音量を上げれば、ステレオ感が左右に広がります。サイド成分の音量を下げれば、スレレオ感は狭くなりモノラルに近づきます。サイド成分をゼロにすれば、完全なモノラルになります。

リバーブ用のトラックのサイド成分を上げれば、リバーブをよりワイドに鳴らすことができます。同時に、音の多いセンターがリバーブ成分で濁るのを防ぐこともできます。

MS別々にEQをかける

MS成分に対して、個別にEQをかければ、LRのステレオではできない様々な調整ができます。

低域をモノにする

低域のサイド成分をカットして、ローエンドをモノラルにすれば、スッキリとした安定感のあるローエンドをつくることができます。

ボーカルのためのスペースをつくる

ピアノやギター、パッドシンセなどのパートのセンター成分の高域を下げれば、真ん中にボーカル用のスペースを空けることができます。

キック、ベースのためのスペースをつくる

ピアノやギター、パッドシンセなどのパートのセンター成分の低域を下げれば、キックやベースを前に出すためのスペースをつくることができます。

リバーブによるこもりを解消する

リバーブ用のAUXトラックのセンター成分の中低域をカットすれば、ミックスのこもりの原因となりやすい100~500Hzをすっきりとさせ、キックやベースをよりクリアに鳴らすことができます。同時に、リバーブ成分がよりワイドに広がります。

MS別々にコンプをかける

MS成分に対して、個別にコンプレッサーをかければ、LRのステレオではできない様々な調整ができます。

例えば、Mid成分のみにコンプをかければ、キックなどの真ん中に置いいてるパートでコンプがトリガーされたときに、サイドの成分も圧縮されてしまうのを防ぐことができます。

MS処理のやり方

MS処理を行うには、MS処理に対応したプラグインなどが必要です。MS処理用のエフェクトがDAWに付属している場合もあります。

Ozone 8 / iZotope

Ozone 8 / iZotope は、マスタリング用の総合ソフトウェアです。MS処理対応のさまざまなエフェクトを使用できます。

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H-EQ Hybrid Equalizer / Waves

H-EQ Hybrid Equalizer / Waves は、MS処理対応の、パラメトリック・イコライザーです。

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F6 Floating-Band Dynamic EQ / Waves は、MS処理対応のダイナミック・イコライザーです。

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