ピンク・ノイズを使ってミキシングする方法

ミキシング
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ミキシング時に、各トラックの音量バランスがうまくとれなくて困っていませんか。

1曲のなかには、キック、スネア、ハイハット、ベース、ギター、シンセ、ボーカルなど多くのパートがあり、これらトラックの音量のバランスをとるのは難しいです。

この問題を解決する方法に、ピンク・ノイズを使ってミックスしていくテクニックがあります。

ピンク・ノイズのバランスを基準にして、あなたの曲の各トラックの音量を調整していくという方法です。

この方法を使えば、ミキシング初心者でも簡単に音量のバランスをとることができるようになります。

ピンク・ノイズとは

ピンク・ノイズとは、周波数が2倍になるごとに、音量が3dB減衰するノイズのことです。

よく知られているノイズにホワイト・ノイズがあります。

ホワイト・ノイズとは、全周波数帯域が同じ音量で鳴っているノイズのことです。

ピンク・ノイズを使う理由

人間の耳は、音の高さを指数関数で認識しています。

わかりやすく言うと、周波数が2倍になると1オクターブ上がって聞こえ、周波数が4倍になると2オクターブ、8倍になると3オクターブ上がって聞こえるということです。

例えば、100Hzの音に対して、1オクターブ上は200Hzになり、200Hzの1オクターブ上は、200Hzの倍の400Hzになります。

400Hzの1オクターブ上は、400Hzの倍の800Hzになります。

このため、人間の耳に全周波数帯域が同じ音量で出ているように聞こえるのは、ホワイト・ノイズでなくピンク・ノイズなのです。

ホワイト・ノイズは、高域にいくにつれて音量が大きくなっているように聞こえます。

ミキシング時に目標とする周波数帯域ごとの音量バランスは、全周波数帯域が同じ音量で鳴っているように聞こえる状態です。

これは、ピンク・ノイズの周波数帯域ごとの音量のバランスと同じものです。

つまり、ピンク・ノイズのバランスに、あなたの曲のミックスを合わせれば、帯域ごとのバランスがとれたミックスになるのです。

ピンク・ノイズを使ってミックスする方法

ピンク・ノイズのサンプル、または、ノイズ・ジェネレーターをDAWのトラックに挿します。

そして、そのピンク・ノイズを出力して、スペクトル・アナライザーに表示してみましょう。

そこで表示されたスペクトルのバランスが、あなたがミックスで目指すべき周波数帯域ごとの音量バランスです。

各トラックの音量を調整して、マスター・バスの周波数バランスがピンク・ノイズと同じバランスになるようにしていきます。

まとめ

このようにして、ピンク・ノイズと比較しながらミックスすれば、聞いた感じではバランスがとれているかよく分からないという初心者の方でも、短時間で各トラックのレベルのバランスを簡単にとることができます。

この方法で、おおまかにバランスをとってから細かい調整をしていくと効率よくミキシングできます。

そして、このやり方を何度もくり返していくことで、音量バランスのとり方のコツがつかめ、ミキシングが上達していくのです。

ミキシングが苦手な方は、ぜひ、この方法を試してみてください。