【2019年版】DTM用おすすめモニターヘッドホン19選

DTM

モニターヘッドホンとは、リスニング用でなく音楽制作を目的としたヘッドホンのことです。

リスニング用のヘッドホンは一般的に、低域と高域を強調したいわゆるドンシャリな色付けがされているものが多いです。モニターヘッドホンは周波数特性がフラットになるように設計されているものです。

音楽制作時にはフラットな特性のヘッドホンを用いないと、イヤホン、小さなスピーカー、カーステなど、さまざまな環境で再生された場合に問題が発生しやすくなります。

この記事では、モニターヘッドホンを選ぶときのチェックポイントとおすすめのモニターヘッドホンについて解説します。

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この記事で紹介するモニターヘッドホン

開放型 ~10,000円
HD681 / Superlux
音のよい低価格セミオープン型ヘッドホン
ATH-AD500X / Audio Technica
コスパのよい初心者向け開放型ヘッドホン
K240 MKII / AKG
セミオープン型の定番
開放型 10,000~20,000円
DT990 Pro / Beyerdynamic
中価格帯の人気開放型ヘッドホン
K701 / AKG
開放型の定番
K702 / AKG
開放型の定番
開放型 20,000円~
ATH-R70x / Audio Technica
プロ用ハイエンド開放型ヘッドホン
HD600 / Sennheiser
フラットな特性でミキシングに最適
HD650 / Sennheiser
低域重視のジャンルのミキシングに最適
DT1990 Pro / Beyerdynamic
開放型の最高峰
密閉型 ~10,000円
Pro002 / One Audio
コスパのよい初心者向け密閉型
ATH-M20x / Audio Technica
コスパのよい初心者向け
SRH440 / Shure
普段使いに最適なコスパのよい密閉型
密閉型 10,000~20,000円
MDR-7506 / Sony
海外レコーディングスタジオの定番
MDR-CD900ST / Sony
日本のレコーディングスタジオの定番
DT770 Pro / Beyerdynamic
エレクトロニックミュージック、ヒップホップに最適
SRH840 / Shure
フラットな特性でミキシングに最適
ATH-M50x / Audio Technica
普段使い兼用に最適
密閉型 30,000円~
DT1770 Pro / Beyerdynamic
密閉型の最高峰

モニターヘッドホンとは?

モニターヘッドホンとは、レコーディングやミキシング、マスタリング、ライブなどの音楽制作の現場や放送局などで用いるために、音源を忠実に再生することを目的として設計されているヘッドホンのことです。プロのミュージシャンやレコーディングエンジニアなどだけでなく、アマチュアのDTMなどでも使われます。

モニターヘッドホンは、低域から高域までワイドレンジに周波数による偏りがなくフラットにバランスをよく再生することを目的としています。例えば、低域が出すぎている周波数特性のヘッドホンでミックスした場合は、低域が大きく聴こえるため、ミックスの低域を下げすぎてしまうことがあります。このミックスを他のヘッドホンやスピーカーで再生してみると、低域が弱すぎるということになってしまうのです。フラットな特性のヘッドホンでミックスした場合は、全周波数帯域をバランスよくとることができます。そのため、どのような環境で再生したとしても、適切なバランスを維持できます。

また、モニター用ヘッドホンは音の解像度が高くクリアで情報量が多いので、ノイズや歪みのチェックなど音のアラや乱れを監視するのに適しています。加えて、各パートがどこに位置しているか分かりやすく定位や奥行きの確認が容易です。

リスニング用のヘッドホンは、音楽を快適に音楽を鑑賞することを目的として設計されています。モニター用ヘッドホンと異なり、必ずしも音源に忠実に再生するわけではありません。低域を強調して迫力のある音にしたり、高域を強調してきらびやかさを出したり、また、音をマイルドにして長時間のリスニングでも聴き疲れしないように意図的に音に色付けをしてあります。

ヘッドホンの機種によっては、モニター用としてもリスニング用としても人気の高いヘッドホンもあります。普段使いのヘッドホンとDTM用のヘッドホンを兼用したい方は、そのような機種を選ぶとよいでしょう。

おすすめ開放型モニターヘッドホン ~10,000円

HD681 / Superlux

音のよい低価格セミオープン型ヘッドホン

HD681 / Superlux は、低価格のセミオープン型モニターヘッドホンです。低価格にもかかわらず、音がよく評価の高い製品です。

音は高域が少し強めですが、中域から低域はフラットです。セミオープンですが、低域がしっかりと出ます。セミオープン型のため遮音性は低いです。

機種 / メーカー HD681 / Superlux
タイプ セミオープン型
遮音性
コード 片出し 固定式 ストレート 3m
プラグ ミニ・プラグ + 変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮
再生周波数帯域 10~30,000Hz
インピーダンス 32Ω

ATH-AD500X / Audio Technica

コスパのよい初心者向け開放型ヘッドホン

ATH-AD500X / Audio Technica(オーディオテクニカ)は、コスパのよい開放型ヘッドホンです。初めて開放型ヘッドホンを買うという方に最適です。

  • 騒音などの問題で、モニタースピーカーを使えない方におすすめです。
  • 開放型なので、音の圧迫感が少なく耳が疲れにくいので、長時間のミキシングや普段のリスニングに適しています。
  • 開放型モニターヘッドホンの定番です。
  • コスパがよい製品です。
機種 / メーカー ATH-AD500X / Audio Technica
タイプ 解放型
遮音性
コード 片出し 固定式 ストレート 3m
プラグ ミニ・プラグ + 変換プラグ
イヤー・パッド 固定式 ベロア
再生周波数帯域 5 ~ 25,000Hz
インピーダンス 48Ω
備考 解放型モニターヘッドホンの定番

K240 MKII / AKG

セミオープン型ヘッドホンの定番

K240 MKII / AKG(ア-カーゲー)は、定番のセミオープン型モニターヘッドホンです。開放型ならではの、広がりのある自然な音質です。音のバランスは、高域と中低域が強めです。開放型のためサブベースは弱いです。軽く快適な装着感です。

機種 / メーカー K240 MKII / AKG
タイプ セミオープン型
音質 高域と中低域が強め、サブベースは弱い
遮音性
コード 片出し 交換式 3m:ストレート / 5m:カール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮/ベロア
再生周波数帯域 15~25,000Hz
インピーダンス 55Ω

おすすめ開放型モニターヘッドホン 10,000~20,000円

DT990 Pro / Beyerdynamic

中価格帯の人気開放型ヘッドホン

DT990 Pro / Beyerdynamic(ベイヤーダイナミック)は、中価格帯の人気の開放型モニターヘッドホンです。Beyerdynamic は、ドイツのオーディオ機器メーカーです。

音は、高域が強め、低域がやや強めでドンシャリ気味です。ヘッドバンドの締め付けが少しきつめなので、頭の大きな人は注意が必要です。250オームの高インピーダーンスで、場合によりアンプが必要です。

機種 / メーカー DT990 Pro / Beyerdynamic
タイプ 開放型
音質 高域が強め、低域がやや強めのドンシャリ傾向
遮音性 低い
コード 片出し 固定式 3m カール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 ベロア
再生周波数帯域 5~35,000Hz
インピーダンス 250Ω

K701, K702 / AKG

開放型ヘッドホンの定番

K701, K702 / AKG(アーカーゲー)は、定番の開放型モニターヘッドホンです。

開放型ならではの広がりのある自然なサウンドが得られます。音はおおむねフラットですが、高域が少し強く、低域は弱いです。

K701とK702の大きな違いは色と、ケーブル、イヤーパッドが固定/交換式であるかです。音の特性はほぼ同じです。

  • K701: シルバー、コード固定、イヤーパッド固定
  • K702: 黒、コード交換式、イヤーパッド交換式
機種 / メーカー K701, K702 / AKG
タイプ 開放型
音質 高域が少し強め、低域は弱い
遮音性
コード 片出し 3m ストレート K701:固定 / K702:交換式
プラグ K701:標準プラグ+変換プラグ/ K702:ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド K701:固定式 ベロア / K702:交換式 ベロア
再生周波数帯域 10~39,800Hz
インピーダンス 62Ω

おすすめ開放型モニターヘッドホン 20,000円~

ATH-R70x / Audio Technica

プロ用ハイエンド開放型ヘッドホン

ATH-R70x / Audio Technica(オーディオテクニカ)は、プロ用の開放型モニターヘッドホンです。周波数特性がきわめてフラットでミキシング、マスタリングに最適です。開放型にしては、低域がしっかりと出ます。

  • プロ用の開放型モニターヘッドホン
  • きわめてフラットな周波数特性
  • 開放型にしては、しっかりとしたローエンド(ATH-M50xよりは弱い)
  • 470オームのハイインピーダンスのためヘッドホンアンプが必要な場合がある
  • Audio Technica社の他の開放型ヘッドホン(ATH-AD500Xなど)と比較すると、ヘッドバンドが短めなので注意が必要
機種 / メーカー ATH-R70x / Audio Technica
タイプ 開放型
遮音性
コード 両出し 交換式 ストレート 3m
プラグ ミニ・プラグ + 変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 ベロア
再生周波数帯域 5~40,000Hz
インピーダンス 470Ω

HD600, HD650 / Sennheiser

フラットな特性でミキシングに最適

Sennheiser(ゼンハイザー)は、ヘッドホンやマイクなどで有名なドイツの音響機器メーカーです。
Sennheiser / HD600, HD650 は、周波数特性がきわめてフラットでミキシング・マスタリングに最適の開放型モニターヘッドホンです。
HD600は超低域サブベースが少し弱め、HD650はHD600よりサブベースがしっかりと出ます。

  • きわめてフラットな周波数特性でミキシング、マスタリングに最適
  • メッシュ素材のイヤーパッドで快適な装着感
  • 300オームの高インピーダンスのため、場合によりヘッドホンアンプが必要
機種 / メーカー HD600, HD650 / Sennheiser
タイプ 開放型
遮音性
コード 両出し ストレート 着脱式 3m
プラグ HD600: ミニプラグ+変換プラグ / HD650: 標準プラグ+変換プラグ
イヤーパッド 交換式
再生周波数帯域 HD600: 12 ~ 40,500Hz / HD650: 10~41,000Hz
インピーダンス 300Ω

DT1990 Pro / Beyerdynamic

開放型モニターヘッドホンの最高峰

DT770 Pro / Beyerdynamic(ベイヤーダイナミック)は、ハイエンドのプロ用密閉型モニターヘッドホンです。

サブベース帯域までしっかりと出るので、低域が重要なジャンル、エレクトロニック・ミュージックやヒップホップなどのミキシングに適しています。密閉型にしては、広がりのあるサウンドです。ヘッドバンドがややきつめなので、頭の大きな人は注意が必要です。

本機DT1990 Pro は、DT990 Proの上位機種にあたります。DT1990の開放型がDT1770にあたります。音はDT990と似た感じで、高域が強め、低域がやや強めのドンシャリ傾向です。DT990より解像度、定位がよいです。ローエンドは、開放型のDT1770ほどは出ませんが、開放型としては十分に出ています。

DT990との違いは、D1990は、コードがストレートとカールの2種で交換式であるのに対して、DT990はカールの固定式であること、また、DT1770はイヤーパッドが音の特性が異なる2種類であるのに対して、DT770は1つであることです。

インピーダンスが250Ωと高いため、場合によりヘッドホンアンプが必要です。

機種 / メーカー DT1990 Pro / Beyerdynamic
タイプ 開放型
音質 高域が強め、低域がやや強めのドンシャリ傾向
遮音性 低い
コード 片出し 交換式 3mストレート/5mカール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 ベロアx2種類
再生周波数帯域 5~40,000Hz
インピーダンス 250Ω

おすすめ密閉型モニターヘッドホン ~10,000円

Pro002 / One Audio

コスパのよい初心者向け密閉型ヘッドホン

Pro002 / One Audio はコスパのよい密閉型モニターヘッドホンです。

低価格にもかかわらず音がよく評価が高いです。折りたたみ可能でコンパクトに持ち運べます。回転式でDJ時の片耳モニタリングに最適です。

機種 / メーカー Pro002 / One Audio
タイプ 密閉型
遮音性
コード 片出し 交換式 カール 3m
プラグ ミニプラグ/標準プラグ
イヤー・パッド 固定 合皮
再生周波数帯域 20~20,000Hz
インピーダンス 32Ω

ATH-M20x / Audio Technica

コスパのよい初心者向けモニターヘッドホン

ATH-M20x / Audio Technica は、コスパのよい密閉型モニターヘッドホンです。

安い価格の割に十分な音質で、DTM初心者の方におすすめのヘッドホンです。

音は、色はあるものの全体的にフラットです。ATH-M50xのようなドンシャリ感はありません。ローエンド、ハイエンドはATH-M50xより弱いです。

折りたたみはできないので、外出用には向きません。

機種 / メーカー ATH-M20x / Audio Technica
タイプ 密閉型
遮音性
コード 片出し 固定式 ストレート 3m
プラグ ミニ・プラグ + 変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮
再生周波数帯域 15~20,000Hz
インピーダンス 47Ω

SRH440 / Shure

普段使いに最適なコスパのよい密閉型ヘッドホン

SRH440 / Shure(シュア)は、コスパのよいコンパクトな密閉型モニターヘッドホンです。

折りたたみ式かつカールコードなのでコンパクトに持ち運べます。コードは交換式のため断線した場合でも、コードのみを買い換えれば済みます。外出用のDTM用と外出時用の普段使いとを兼用したい方におすすめです。音はおおむねフラットですが、高域が少し強く、サブベースが弱いです。SRH840のほうがよりフラットなサウンドです。

機種 / メーカー SRH440 / Shure
タイプ 密閉型
音質 高域が少し強く、サブベースが弱い
遮音性
コード 片出し 交換式 3m カール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮
再生周波数帯域 10~22kHz
インピーダンス 44Ω

おすすめ密閉型モニターヘッドホン 10,000~20,000円

MDR-7506 / Sony

海外のレコーディングスタジオの定番

MDR-7506 / Sony(ソニー)は、海外のレコーディングスタジオで定番の密閉型モニターヘッドホンです。少し高域が強めですが、CD900ST / Sony と比較すると、よりフラットに近い高域です。低域は CD900ST / Sony よりしっかりと出ます。価格が安くコスパのよい製品です。

  • 海外スタジオの定番
  • CD900ST / Sony よりフラットな周波数特性
機種 / メーカー MDR-7506 / Sony
タイプ 密閉型
遮音性
コード 片出し 固定式 カール 1.2m(伸長時約3.0m)
プラグ ミニ・プラグ + 変換プラグ
イヤー・パッド 固定式 合皮
再生周波数帯域 10 ~ 20,000Hz
インピーダンス 63Ω

MDR-CD900ST / Sony

日本のレコーディングスタジオの定番

MDR-CD900ST / Sony は、日本のレーコーディングスタジオの定番のヘッドホンです。DTMerにも、もっとも人気の機種です。音は高域が強めです。

  • レコーディング・エンジニアやミキシング・エンジニア志望の方におすすめ
  • 音楽スタジオの定番なので、エンジニアを目指すなら持っておきたいヘッドホン
  • 密閉型モニターヘッドホンの定番
機種 / メーカー MDR-CD900ST / Sony
タイプ 密閉型
遮音性
コード 片出し 固定式 ストレート 2.5m
プラグ 標準プラグ
イヤー・パッド 固定式 合皮
再生周波数帯域 5 ~ 30,000Hz
インピーダンス 63Ω
価格 15,000 円ぐらい
備考 スタジオの定番モニターヘッドホン

DT770 Pro / Beyerdynamic

エレクトロニックミュージック、ヒップホップに最適

DT770 Pro / Beyerdynamic は、定番の密閉型モニターヘッドホンです。Beyerdynamic は、ドイツのオーディオ機器メーカーです。

32Ω/80Ω/250Ωの3機種があります。32Ωは、ラップトップやスマホなどのモバイル機器用、80Ωは音量を重視したタイプ、250Ωは音質を重視しより高解像度なタイプです。

DTM用途では、80Ωか250Ωがおすすめです。80Ωはレーコーディング時のモニター用やミキシング用を兼用する場合、250Ωはミキシング専用のタイプです。

音は80Ω、250Ω共に低域と高域が強いドンシャリ気味ですが、80のほうが低域が強く、高域が弱いです。80Ω,250Ω共にサブベース帯域までしっかりと出るので、低域が重要なジャンル、エレクトロニック・ミュージックやヒップホップなどのミキシングに適しています。

密閉型にしては、広がりのあるサウンドです。ヘッドバンドがややきつめなので、頭の大きな人は注意が必要です。250Ωは、場合によりヘッドホンアンプが必要です。

DT770 Pro の開放型がDT990 Pro、セミオープン型がDT880にあたります。DT990 Pro、DT880より低域がしっかりと出ます。

機種 / メーカー DT990 Pro / Beyerdynamic
タイプ 開放型
音質 高域が強め、低域がやや強めのドンシャリ傾向 80Ωは250Ωより低域が強く高域が弱い
遮音性
コード 片出し 固定式 3m 80Ω:ストレート/250Ω:カール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 ベロア
再生周波数帯域 5~35,000Hz
インピーダンス 80Ω/250Ω

SRH840 / Shure

フラットな特性でミキシングに最適

SRH840 / Shure は、フラットな特性でミキシングに最適な密閉型モニターヘッドホンです。Shureは、アメリカのオーディオ機器メーカーです。

周波数特性が、かなりフラットです。ATH-M50x / Audio Technica は、ドンシャリすぎると感じる方におすすめです。サブベースは、ATH-M50x ほどではありませんが、十分に出ています。音質に対してコスパのよいヘッドホンです。

折りたたみ可能でコンパクトに持ち運べます。本体が重いため、購入前に装着感をチェックすることをおすすめします。

機種 / メーカー SRH840 / Shure
タイプ 密閉型
音質 かなりフラット
遮音性
コード 片出し 交換式 3m カール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮
再生周波数帯域 5~25kHz
インピーダンス 44Ω
備考 折りたたみ式

ATH-M50x / Audio Technica

普段使い兼用に最適

ATH-M50x / Audio Technica は、DTM用途だけでなく、DJ用や外出時の普段使いを兼ねたい方におすすめの密閉型モニターヘッドホンです。

海外のDTMerにもっとも人気の密閉型ヘッドホンです。高域、低域が強めのドンシャリな傾向がありますが、低域がしっかりとクリーンに出るため、低域が重要なジャンル、エレクトロニックミュージックやヒップホップなどのミキシングに適しています。折りたたみ可能で外出時の使用にも向いています。

  • 海外DTMerに人気
  • 高域、低域が強めのドンシャリ寄り
  • 50Hz以下のサブベース帯域がしっかりと歪みなく出る
  • 低域が重要なジャンル、エレクトロニックミュージック、ヒップホップなどオススメ
  • コンパクトに折りたたみ可能で外出時に便利
  • 回転式で、DJ時などの片耳モニタリングに最適
  • カールコード、ストレートコード付き
  • イヤーパッド交換可能
機種 / メーカー ATH-M50x / Audio Technica
タイプ 密閉型
遮音性
コード 片出し 交換式 カール 1.2m(伸長時約3m), ストレート 1.2m / 3m
プラグ ミニ・プラグ + 変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮
再生周波数帯域 15 ~ 28,000Hz
インピーダンス 38Ω
備考 折りたたみ式 回転式

おすすめ密閉型モニターヘッドホン 30,000円~

DT1770 Pro / Beyerdynamic

密閉型モニターヘッドホンの最高峰

DT1770 Pro / Beyerdynamic は、ハイエンドのプロ用密閉型モニターヘッドホンです。

サブベース帯域までしっかりと出るので、低域が重要なジャンル、エレクトロニック・ミュージックやヒップホップなどのミキシングに適しています。
密閉型にしては、広がりのあるサウンドです。ヘッドバンドがややきつめなので、頭の大きな人は注意が必要です。

本機DT1770 Pro は、DT770 Proの上位機種にあたります。DT1770の開放型がDT1990にあたります。音はDT770と似た感じで、高域が強め、低域がやや強めのドンシャリ傾向です。DT770より解像度、定位がよいです。開放型のDT1990よりもローエンドがしっかりと出ます。

DT770との違いは、D1770はコードがストレートとカールの2種で交換式であるのに対して、DT770はストレート(80Ω)またはカール(250Ω)固定式であること、また、DT1770はイヤーパッドが合皮とベロアの2種類であるのに対して、DT770はベロアのみであることです。

インピーダンスが250Ωと高いため、場合によりヘッドホンアンプが必要です。

機種 / メーカー DT1770 Pro / Beyerdynamic
タイプ 密閉型
音質 高域が強め、低域がやや強めのドンシャリ傾向
遮音性
コード 片出し 交換式 3mストレート/5mカール
プラグ ミニプラグ+変換プラグ
イヤー・パッド 交換式 合皮/ベロア
再生周波数帯域 5~40,000Hz
インピーダンス 250Ω

モニターヘッドホンの選び方・チェックポイント

予算

モニターヘッドホンの価格は、5000円以下のものから、5万円を超えるものまでさまざまです。定番のモニターヘッドホンは、1万円台ぐらいのものが多いです。モニターヘッドホンを初めて購入される方には、1~2万円あたりのものがおすすめです。

音質

モニターヘッドホンの音質は、機種によってそれぞれ異なります。周波数特性や解像度、拡がりなどにそれぞれクセがあるので自分に合ったものを選ぶ必要があります。

周波数特性(Frequency Responce)とは、全周波数が同じ音量で出ている音源をヘッドホンなどで再生したときの、周波数ごとの再生音量を示すものです。

周波数特性はヘッドホンの機種により異なり、低域が強く出るものや、高域が強く出るものなどがあります。低域と高域が強めで中域が弱いものを「ドンシャリ」、ドンシャリとは逆に低域と高域が弱めで中域が強いものを「カマボコ」、全周波数がおおむね均一に出ているものを「フラット」と呼びます。モニターヘッドホンでは、周波数特性がフラットで出力音が音源に忠実であればあるほどよいとされます。

例えば、低域の確認にヘッドホンを用いるには、低域が十分に出るヘッドホンを使う必要があります。アコースティック楽器の音などがメインなら中高域の解像度の高さなどが重要になるでしょう。

再生周波数帯域

再生周波数帯域は、一定のボリュームでどこからどこまでの周波数帯域を再生できるか示すものです。

再生周波数帯域は、ヘッドホンの仕様に記載されています。例えば、Audio Technica / ADH-M50xであれば、「15 ~ 28,000 Hz」 です。これは15Hzから28,000Hzの音を再生可能であることを示します。

人間の耳に聴こえる可聴範囲は、20Hzから20,000Hzぐらいなので、再生周波数帯域がこの範囲を超えて広くなって、必ずしも音質が改善するというわけではありません。また、CDの音質であれば、22,500Hzまでしか記録できないので、CD音質では22,500Hz以上の音はそもそも存在しません。mp3の場合は、記録できる最大の周波数はCDよりもさらに下がります。

また、DAWでの作業時にもサンプリング周波数によって、扱える周波数の範囲に限界があります。サンプリング周波数が44.1kHzであれば、その半分の22,500Hzまでの音しか扱うことはできません。

密閉型/開放型/セミオープン型

ヘッドホンには開放型(オープンエア型)と密閉型(クローズ型)、その中間のセミ・オープン型のものがあります。

開放型とは、振動して音を出すドライバを覆うハウジングがメッシュになっていたり、穴が開いていたりするものです。

密閉型は、ハウジングが閉じているものです。

セミオープン型は、ハウジングに少し穴が開いているものです。

これらの3つのタイプには、それぞれ異なる特徴があり用途に向き不向きがあるため、自分のニーズに合ったタイプのものを選ぶことが重要です。

開放型のメリット

  • 周波数特性がフラットである
  • 自然な音質
  • 耳が疲れにくい
  • 装着感がよい

開放型のデメリット

  • 遮音性が悪い
  • 低域が弱い

密閉型のメリット

  • 遮音性が高い
  • 低域のレスポンスがよい

密閉型のデメリット

  • 周波数特性がフラットでない
  • 耳が疲れやすい
  • 装着感が悪い

開放型ヘッドホンは、一般的に密閉型ヘッドホンよりも周波数特性がよりフラットなものが多いです。なぜなら、開放型ヘッドホンは、ハウジングが開放されているため、ヘッドホン内で不要な反射が起こらず、反射による驟雨端数特性の歪みが起こりにくいからです。このため、開放型ヘッドホンは、フラットな周波数特性が求められるミキシングやマスタリングなどの作業に密閉型ヘッドホンよりも適しています。

また、開放型ヘッドホンの音質は、密閉型と比べてより自然です。密閉型はヘッドホン内で音が鳴っているという感じを受けますが、開放型は音のヌケが良くもっと外側の空間から音が鳴っているような感じで音場が広く、スピーカーから鳴っている感じにより近いです。このため、音に拡がりや開放感があり、クリアで自然な音質が得られます。

一般的に、開放型は密閉型と比較して低域のレスポンスが弱くなりがちです。低域を重視するジャンルの音楽のモニタリングには密閉型のほうがよいでしょう。しかし、開放型でも機種によっては密閉型並に低域が出るものもあります。

開放型ヘッドホンは、密閉型ヘッドホンよりも耳が聴き疲れしにくいです。密閉型ヘッドホンでは、ヘッドホン内で音が反射を繰り返して外部に逃げていくことがないため、音に圧迫感があり耳が疲れやすいです。それに対して、開放型ヘッドホンは音が外に逃げるため不要な圧迫感がなく耳が疲れにくいです。

一般的に、開放型ヘッドホンのほうが密閉型ヘッドホンよりも装着感がよいです。開放型は、遮音性を高めるためにヘッドホンを強く頭に密着させる必要がないので、ヘッドバンドの締め付けがゆるく快適です。密閉型は、遮音のため締め付けがきつくなっているので長時間の作業では、不快になりやすいです。また、開放型は密閉型よりも通気性がよいため耳が熱くなったり蒸れたりしにくく長時間でも快適に作業できます。

開放型ヘッドホンは、遮音性が悪いです。外部の音は、ほぼそのまま耳に届きますし、ヘッドホンで再生されている音は外へ漏れ出します。密閉型は遮音性がよいので、周りが静かではない環境でも作業できまし、外出時の普段使いなどにも対応できます。また、再生されている音が外に漏れにくいので、ボーカルなどの録音時のモニタリング用に適しています。開放型では、漏れた音がマイクに拾われてしまうためレコーディングには適しません。

セミオープン型ヘッドホンは、開放型と密閉型の中間的な特徴を持ちます。

装着感

モニターヘッドホンを選ぶうえでは、音質だけでなく装着感も重要な要素です。重さや大きさ、締め付け感、イヤーパッドのサイズと質感など、長時間使用しても快適かどうかを確認しましょう。

インピーダンス

インピーダンスは、交流においての電気抵抗値のことです。インピーダンスの高いヘッドホンのほうが、周波数レンジが広く、クリアではっきとしたサウンドが得られますが、ヘッドホンアンプなどの高出力機器を使う必要があります。

インピーダンスの大きさは、スピーカー内のボイスコイルの銅線の太さと長さによって決まります。インピーダンスの単位はΩ(オーム)です。

DTMには40~60Ωぐらいがおすすめ

8~32Ωぐらいの低インピーダンスのヘッドホンは、出力の弱いモバイル機器などでも使えるメリットがあります。しかし、モニター用としては音質が不十分のため、DTMでのミキシングやマスタリングには適していません。

32~100Ωぐらいの中インピーダンスのヘッドホンはギターアンプや、キーボード、低価格のサウンドカード、一部のPCなどに適しています。 DTMには、40~60Ωぐらいのヘッドホンが使いやすくておすすめです。

100~600Ωぐらいの高インピーダンスのヘッドホンを使うには、ヘッドホンアンプか高価格のサウンドカードが必要です。プロ用のモニターヘッドホンには高インピーダンスの製品が多いです。

再生機器とヘッドホンのインピーダンスのマッチング

再生機器とヘッドホンのインピーダンスが合っていなければどうなるでしょうか。

低インピーダンスのヘッドホンを、高出力のヘッドホンアンプやプロのオーディオインターフェースなどに接続すると、ヘッドホンがオーバードライブされて音に歪みが発生したり、場合によってはヘッドホンが壊れたりすることがあります。

高インピーダンスのヘッドホンをモバイル機器などで使った場合は、モバイル機器でボリュームを最大にしても、ヘッドホンから聴こえる音量は、あまり大きくはなりません。高インピーダンスのヘッドホンは、低電力出力のモバイル機器には抵抗が大きすぎるからです。

高出力の機器でも、40~100Ωぐらいの中インピーダンスのヘッドホンを使うことはできますが、オーバードライブに注意しなければなりません。

耐久性

ヘッドホンは、壊れたり消耗したりしやすいです。多いのが、ケーブルの接触不良とイヤーパッドの劣化です。ケーブルやイヤーパッドが交換式になっているものなら、壊れたところだけを交換すれば、ヘッドホンそのものを買い換える必要はありません。

折りたたみ機能

ヘッドホンを持ち運びたい場合には、コンパクトさが重要になります。機種によっては、折り畳めてコンパクトに持ち運べるものがあります。

ケーブル

ヘッドホンのケーブルは、ストレートのものとカールのものとがあります。また長さにも違いがあります。3mのストレートのものなどが多いですが、外出時の普段使いを兼用したい場合などは、短くまとまるカール式のもののほうがよいでしょう。ケーブルが交換式で、ストレートとカールの両方が付属している機種もあります。

端子

ヘッドホンの端子には、6.3mmステレオ標準プラグと3.5mmステレオミニプラグのものがあります。ほとんどの機種で、ミニプラグを標準プラグに、あるいは、標準プラグをミニプラグに変換するプラグが付属しています。自分が使用しているオーディオインターフェースや再生機器がどのプラグに対応してるか確認しておきましょう。

メーカー

モニターヘッドホンを製造しているメーカーは、日本のメーカーから海外のメーカーまでさまざまな会社があります。モニターヘッドホンの代表的なメーカーには、下記の会社などがあります。

  • Audio Technica (オーディオテクニカ/日本)
  • Sony (ソニー/日本)
  • Yamaha (ヤマハ/日本)
  • Roland (ローランド/日本)
  • AKG(アーカーゲー/オーストリア)
  • Sennheiser(ゼンハイザー/オーストリア)
  • Shure(シュア/アメリカ)
  • Beyerdynamic(ベイヤーダイナミック/ドイツ)

ワイヤレスヘッドホンはモニター用に使えるか?

ワイヤレスヘッドホンは、モニター用に使用すべきではありません。

ワイヤレスのヘッドホンがデータの送信に使用しているBluetoothは、送信時に音声を圧縮します。音声は圧縮されると、周波数レンジ、音色、音質が劣化します。劣化した音では、モニタリングが不正確になり、適切なミックスを行うことができません。

このため、DTMでの音楽制作、とくにミキシング、マスタリングなどの高音質が要求される作業では、ワイヤレスのモニターヘッドホンは使用すべきではありません。

ヘッドホンのメリット・デメリット

DTM・ミキシング・マスタリンをモニタースピーカーではなくヘッドホンで行う場合のメリット・デメリットについて解説します。

ヘッドホンのメリット

騒音の問題がない

スピーカーで十分な音量を出すと近隣の迷惑になるような環境でも、ヘッドホンなら十分な音量で作業できます。また、外部の車の音などの騒音を、ある程度は遮断できます。

安い

モニター・スピーカーや吸音材などを購入して、モニター環境を整えるのに比べると、コストが抑えられます。

環境に左右されない

適切なモニター環境を整えられないような部屋などでも、ヘッドホンであれば問題ありません。部屋の共鳴や、反射によるコムフィルター効果などの悪影響を排除できます。

場所を変えても同じ音で作業できる

ヘッドホンであれば、場所を変えても同じモニター環境で作業できます。

ディテールがよく聞こえる

スピーカーでは聞き取りにくい音のディテールも、ヘッドホンではよく聞こえます。

ヘッドホンのデメリット

音の特性がフラットでない

よいスピーカーを適切に設置した場合と比べると、ヘッドホンは音の特性がフラットではありません。特に、低域がヘッドホンは出にくい傾向があります。

ステレオイメージが極端になる

スピーカーでは、左スピーカーから出た音は左耳だけでなく右耳にも聞こえ、また、右スピーカーから出た音は左耳でも聞こえます。これをクロスフィードといいます。

しかし、ヘッドホンでは、クロスフィードがなく、左から出た音は左耳でしか聞こえず、右から出た音は右耳でしか聞こえません。

このため、スピーカーで聞くよりも、ステレオ・イメージが極端にワイドになります。この結果、各パートの適切な定位や音量を判断することが難しくなります。

低域が調整しにくい

一般的にヘッドホンは低域が出にくいです。また、スピーカーでは、低音が体に響くような感じがありますが、そのようなことがヘッドホンではないので、低域の調整が難しくなります。

疲れやすい

ヘッドホンでは、音による圧迫感が強く耳が疲れやすいです。特に密閉型ヘッドホンで顕著です。

ヘッドホンでDTMをするときの注意点

リファレンストラックを使う

自分がつくっている曲と似たような感じの商業音源をリファレンス・トラックとして使いましょう。リファレンス・トラックをヘッドホンで聴いたときの感じに合わせるようにミックスしていくことで、適切なミキシングができるようになります。

小さな音量で作業する

ヘッドホンでDTMをするときは小さめの音量でするようにしましょう。大きな音では耳がつかれやすいですし、また、耳を痛めてしまう危険があるからです。

音楽を聴きながらでも、隣にいる人と普通に会話できるぐらいの音量が適切な音量です。

休憩する

ヘッドホンを使うと耳が疲れやすいです。疲れた耳では適切なモニタリングができません。適度に休憩をはさみながら作業を行うようにしましょう。

スピーカーで確認する

ヘッドホンでミキシングを行う場合でも、可能であればスピーカーでチェックするようにしましょう。さまざまな環境で適切に鳴るかどうがを確認するのは、ミキシングにおいて重要な工程です。

DTMをヘッドホンで行うことは、このようにさまざまなメリットもありますが、デメリットもあります。可能であれば、スピーカーと併用したほうがよいです。

まとめ

DTM用であれば、開放型、セミオープン型のヘッドホンがおすすめです。しかし、周りの音がうるさい環境などでは密閉型ヘッドホンのほうがよいでしょう。