この記事では、アナログシンセの選び方を解説し、アナログシンセ初心者の方にオススメの機種を紹介します。
- アナログシンセとは?
- アナログシンセの選び方
- おすすめアナログシンセ
- Minilogue / Korg
- Minilogue Xd / Korg
- Monologue / Korg
- Bass Station 2 / Novation
- MS-1 / Behringer
- MS-20 mini / Korg
- MicroBrute / Arturia
- Minibrute 2 / Arturia
- Deepmind 12 / Behringer
- Model D / Behringer
- Poly D / Behringer
- Neutron / Behringer
- Crave / Behringer
- Volca Nubass / Korg
- Volca Bass / Korg
- Monotron Delay / Korg
- まとめ
アナログシンセとは?
アナログシンセとは、電子回路で音声を合成するシンセサイザーです。
デジタルシンセとの違い
アナログシンセと対になるものとしてデジタルシンセがあります。デジタルシンセは、コンピュータープログラムで音色を合成するシンセサイザーです。
- アナログシンセ:電子回路
- デジタルシンセ:コンピューター・プログラム
アナログモデリングシンセとの違い
アナログシンセに似たものに、アナログモデリングシンセがあります。
アナログモデリングシンセは、コンピューターのプログラムでアナログシンセの音を再現したデジタルシンセです。アナログシンセの音にかなり近い音を出すことができます。

アナログシンセのメリット・デメリット
アナログシンセのメリットは、音が太く温かみがあるということです。デメリットは、デジタルシンセより価格が高く、同時発音数が少ないということです。
アナログシンセの選び方
アナログシンセを選ぶときのチェックポイントは、主に下記の5つです。
- 同時発音数
- 鍵盤の数・サイズ・タッチ
- エンベロープの数
- モジュラー機能
- シーケンサー
同時発音数
同時発音数とは、同時に鳴らせる音の数のことです。
同時発音数が、1のものをモノフォニック、2以上のものをポリフォニックといいます。もし、シンセで和音を弾きたいのであれば、ポリフォニック・シンセサイザーを選ばなければなりません。
シンセを選ぶときには、まず、モノフォニックかポリフォニックかを決めましょう。というのも、ほとんどのアナログシンセはモノフォニックなので、もし、ポリフォニックのアナログシンセが欲しいのであれば、候補が限られているからです。
鍵盤の数・サイズ
初心者向けの価格帯のアナログシンセでは、鍵盤数が2オクターブか3オクターブ分のものが多いです。また、鍵盤はミニ鍵盤のものが多いです。
エンベロープの数
アナログシンセにはエンベロープの数が1つのものと、2つのものがあります、2つのものの方が、音作りの幅が拡がります。
モジュラー機能
モジュールとは、機能の単位のことです。シンセサイザーでは、オシレーター、フィルター、エンベロープなの各機能がモジュールにあたります。
モジュラーシンセとは、モジュールをパッチケーブルなどで接続して、モジュールのつなぎ方を自由に変更できるシンセサイザーのことです。
モジュラー機能があれば、音作りの幅がひろがります。
シーケンサー
シーケンサーとは、自動演奏機のことです。シーケンサーに音符データを入力をすれば自動でシンセサイザーを演奏させることができます。
おすすめアナログシンセ
Minilogue / Korg

4音ポリフォニックのアナログシンセ
Minilogue / Korg は、アナログシンセ初心者に最適な4音ポリフォニックのアナログシンセです。きれいなパッド音から、太いベース音まで、オールラウンドに使用できます。
- 同時発音数: 4音ポリフォニック
- 鍵盤: 37鍵盤(スリム鍵盤、ベロシティ対応)
- 構成: 2VCO、1VCF、2EG、1VCA、1LFO
- フィルター: 2/4pole・ローパス
- シーケンサー: 16ステップ(リアルタイム入力/ステップ入力)
- 4オシレーターを自在に組みわわせて演奏できる8つのボイスモード(POLY、DUO、UNISON、MONO、CHORD、DELAY、ARP、SIDE CHAIN)を搭載
- ウェーブシェイパー、クロスモジュレーション、オシレーターシンク、リングモジュレーターで多彩な音作りが可能
- ハイパスフィルター付きのテープ風ディレイ搭載
- 波形を表示するオシロスコープを搭載
- 200の音色設定を保存可能
- 音色データーをコンピューターから管理可能

Minilogue Xd / Korg

アナログ/デジタルのハイブリッドシンセ
Minilogue Xd / Korg は、Minilogue にデジタルオシレーターを追加した、アナログ/デジタルのハイブリッドシンセです。
- 同時発音数: 4音ポリフォニック
- 鍵盤: 37鍵盤(スリム鍵盤、ベロシティ対応)
- 構成: 3VCO(2xアナログ、1xデジタル)、1VCF、2EG、1VCA、1LFO
- フィルター: 2/4pole・ローパス
- シーケンサー: 16ステップ(リアルタイム入力/ステップ入力)
- 4オシレーターを自在に組みわわせて演奏できる8つのボイスモード(POLY、DUO、UNISON、MONO、CHORD、DELAY、ARP、SIDE CHAIN)を搭載
- ウェーブシェイパー、クロスモジュレーション、オシレーターシンク、リングモジュレーターで多彩な音作りが可能
- ハイパスフィルター付きのテープ風ディレイ搭載
- 波形を表示するオシロスコープを搭載
- 200の音色設定を保存可能
- 音色データーをコンピューターから管理可能


Monologue / Korg

シンプルで使いやすいモノフォニックシンセ
Monologue / Korg は、アナログシンセ初心者に最適なモノフォニックのアナログシンセです。ベース音に適した太い音色です。
- 同時発音数: 4音ポリフォニック
- 鍵盤: 25鍵盤(スリム鍵盤、ベロシティ対応)
- 構成: 2VCO、1VCF、1EG、1VCA、1LFO
- フィルター: 2poleローパス
- シーケンサー: 16ステップ(リアルタイム入力/ステップ入力)
- 平均律とは異なる音律に設定できるマイクロチューニング機能を搭載(20プリセット、12ユーザー登録)
- オーバードライブ、ウェーブシェイパーを搭載
- 波形を表示するオシロスコープを搭載
- 100の音色設定を保存可能
- 音色データーをコンピューターから管理可能
- 電池駆動可能

Bass Station 2 / Novation

多機能なアナログシンセ
Bass Station 2 / Novation は、コンパクトで多機能なモノフォニックアナログシンセサイザーです。
2オシレーターに加え、低域を補強するサブオシレーターを搭載しています。
フィルターは、Classic と Acid の2タイプのフィルターを搭載。フィルターのスロープも12dB/Octと24dB/Octの2種類から選択できます。フィルターにはオーバードライブも搭載されています。
2機のADSRエンベロープジェネレーターを搭載。
エフェクトには、ディストーションに加えて、FM 変調に似た効果を生み出すOsc Filter Modを搭載しています。
70種のプリセットを収録しており、自分で作成した音色設定も58種まで保存可能です。専用のソフトを使って、パソコンからの音色管理が可能です。
鍵盤はフルサイズの25鍵盤で、ヴェロシティとアフタータッチに対応しています。
ステップシーケンサーとアルペジエターを搭載。
ほぼすべてのパラメーターがMIDI CC(コントロール・チェンジ)に対応しており、DAWのオートメーションなどで、パラメーターを変更することができます。
2つのオシレーターを別の鍵盤に割り当てて、2音ポリのような演奏ができるパラフォニック機能を搭載。
平均律以外の音律にできるマイクロチューニング機能や、ノートオンごとにチューニングにエラーを発生させるオシレターエラー機能も搭載しています。
- 同時発音数: 1音(パラフォニック機能あり)
- 鍵盤: 25鍵盤(ベロシティ、アフタータッチ対応)
- 構成: 2VCO、1VCF、2EG、1VCA、2LFO
- フィルター: Classic/Acid、12dB/24dB/Oct、LP/BP/HP
- シーケンサー、アルペジエーター
- 平均律とは異なる音律に設定できるマイクロチューニング機能を搭載
- エフェクト: ディストーション、Osc Filter Mod
- 128の音色設定を保存可能
- 音色データーをコンピューターから管理可能
- 電源: USBバスパワー/電源アダプター

MS-1 / Behringer

名機SH-101のクローン機
MS-1 は、ドイツの音響機器メーカー Behringer (ベリンガー) のアナログ・シンセサイザーです。Roland(ローランド) が1982年に発売したアナログ・モノフォニック・シンセサイザー SH-101 のクローン機です。
- 同時発音数: 1 モノフォニック
- 鍵盤: 32鍵盤 フルサイズ セミウェイテッド
- 構成: 1VCO、1VCF、1EG、1VCA、1LFO
- 低音を補強するサブオシレータ付き
- ステップシーケンサー搭載
- MIDIまたはUSBを使用してDAWなどからシーケンス可能
- CV/Gate入出力つきで他のモジュラーシンセなどと接続可能

MS-20 mini / Korg

名機MS-20の復刻版
MS-20 mini / Korg は、1978年に発売されたMS-20の復刻版のセミモジュラー・アナログシンセサイザーです。パッチングが可能で複雑な音作りが可能です。モジュラーシンセ入門に最適のシンセです。
- セミモジュラー
- 同時発音数: 1 モノフォニック
- 鍵盤: 37鍵盤 ミニ
- 構成: 2VCO / 2VCA / 2VCF / 2EG / 1LFO
- フィルター: ローパス+ハイパス
- MIDIまたはUSBを使用して、DAWからシーケンス可能

MicroBrute / Arturia

低価格なモノフォニックアナログシンセ
MicroBrute / Arturia は、コンパクトなモノフォニック・アナログシンセサイザーです。アナログシンセ初心者に最適のシンセです。Arturia は、フランスの電子楽器/ソフトウェア・メーカーです。
- 同時発音数: 1 モノフォニック
- 鍵盤: 25鍵盤 ミニ
- 構成: 1VCO、1VCF、1EG、1VCA、1LFO
- フィルター: 2pole (ローパス、バンドパス、ハイパス)
- 低音を補強するサブオシレータ付き
- ステップシーケンサー搭載
- MIDIまたはUSBを使用してDAWなどからシーケンス可能
- CV/Gate入出力つきで他のモジュラーシンセなどと接続可能

Minibrute 2 / Arturia

モジュラーシンセ入門に最適
MiniBrute 2 / Arturia はセミモジュラー・アナログシンセです。48のパッチポイントを使って複雑な音作りが可能です。ユーロラックモジュラー用のケースRackBruteを取付可能で、ユーロラックモジュラーを始めたい方に最適のシンセです。
- セミモジュラー
- 同時発音数: 1 モノフォニック
- 鍵盤: 25鍵盤 ヴェロシティセンス アフタータッチ
- 構成: 2VCO、1VCF、2EG(ADSR, AD)、1VCA、2LFO
- フィルター: 12dB/Oct (ローパス、ハイパス、バンドパス、ノッチ)
- シーケンサー/アルペジエーター
- 48パッチポイント
- MIDI: In /Out (5-pin)
- USB
- オーディオIn/Out

Deepmind 12 / Behringer

コスパのよいポリフォニックアナログシンセ
Deepmind 12 / Behringer は、コスパのよい12音ポリフォニックのアナログシンセです。本格的なポリシンセの入門に最適のシンセです。Behringer(ベリンガー)は、ドイツの音響機器メーカーです。同時発音数が6のDeepmind 6、鍵盤のないデスクトップタイプのDeepmind 12Dもあります。
- 同時発音数: 12 ポリフォニック
- 鍵盤: 49鍵盤 セミ・ウェイテッド アフタータッチ
- 構成: 2VCO、1VCF、3EG、1VCA、2LFO
- フィルター: ローパスVCF(12/24dB)+ハイパス
- デジタルエフェクト4系統(リバーブ、コーラス、フランジャー、フェイザー、マルチバンド・ディストーションなど30種)
- アルペジエーター/32ステップシーケンサー
- 1024の音色を保存可能
- MIDI: In/Out/Thru
- USB

Model D / Behringer

名機Minimoogのクローン機
Model D / Behringer は、Moog社が1971年に発売したアナログシンセ Minimoog のクローンシンセです。
Model D では、鍵盤をなくしユーロラックモジュールフォーマットに変更されています。


Poly D / Behringer

Model Dのポリフォニック版
は、BehringerによるMinioogのクローンシンセ Model D をポリフォニックにしたシンセサイザーです。
Poly D は、Minimoogをベースにオシレーターを4機に増設しポリフォニック(パラフォニック)化し、ステレオコーラスやディストーションエフェクトを追加しています。


Neutron / Behringer

ユーロラック入門に最適なセミモジュラーシンセ
Neutron / Behringer は、ユーロラック・フォーマットのセミモジュラー・アナログシンセです。ユーロラックモジュラーを始めたい方に最適のシンセです。
- セミモジュラー
- 同時発音数: モノフォニック/パラフォニック
- 鍵盤: なし
- 構成: 2VCO / 1VCA / 1VCF / 2EG / 1LFO
- オシレーター: SH-101、Prophet-5と同じCurtis CEM3340チップを使用
- フィルター: ローパス/バンドパス/ハイパス 12dB/Oct
- MIDI: In/Thru (5ピンDIN) + USB
- 56パッチポイント

Crave / Behringer

コスパのよいセミモジュラーシンセ
Crave / Behringer は、低価格なセミモジュラーシンセです。
オシレーターには、Prophet-5 や SH-101 と同じICチップを採用しています。フィルターには、Minimoog と同じ Ladder Filter を採用しています。
- セミモジュラー
- 同時発音数: モノフォニック
- 鍵盤: なし
- 構成: 1VCO / 1VCA / 1VCF / 1EG / 1LFO
- オシレーター: SH-101、Prophet-5と同じCurtis CEM3340チップを使用
- フィルター: ローパス/ハイパス
- MIDI: In/Out,Thru (5ピンDIN) + USB
- 33パッチポイント
- シーケンサー
- アルペジエーター

Volca Nubass / Korg

真空管を使ったアシッドベースシンセ
Volca Nubass はVolcaシリーズの最新機種のベースシンセです。Korg社のオリジナルの真空管Nutubeを使用した太いサウンドが特徴です。TB-303風のアシッドベースに最適です。
低域を補強するサブオシレーターやオーバードライブを搭載しています。
Volca Bassとの違いは、Nubassは真空管を使っていること、オシレーター、フィルターの音色の違い、サブベースオシレーターがあること、オーバードライブが搭載されていることなどです。
- 同時発音数: 1 モノフォニック
- 構成: 1VCO、1VCF、1VCA、1EG,1LFO
- 16ステップシーケンサー
- スライド、アクセント機能付き
- MIDI: In(5ピンDin)
- 電池駆動(電源アダプター別売り)

Volca Bass / Korg

モノフォニックのアナログベースシンセ
Volca Bass / Korg は、コンパクトなベース・アナログシンセです。シーケンサー付きでTB-303風のアシッドベース音をつくることができます。MIDIを使ってDAWからシーケンスすることもできます。Sync In/Out を使って他の機器と簡単に同期できます。
- 同時発音数: 1 モノフォニック
- 構成: 3VCO、1VCF、1VCA、1EG,1LFO
- 16ステップシーケンサー
- スライド機能付き
- MIDI: In(5ピンDin)
- 電池駆動(電源アダプター別売り)

Monotron Delay / Korg

効果音用アナログシンセ
Monotron Delay / Korg は、効果音に特化したアナログ・シンセサイザーです。オシレーター、フィルター、LFOに加え、スペーシーなサウンドには欠かせないディレイを搭載しています。
レトロなSF映画の効果音のようなサウンドをかんたんにつくることができます。

まとめ
おすすめのアナログシンセを紹介しました。
その他のおすすめシンセについては、こちらを参照してください。



