この記事では、おすすめのモジュラーシンセを紹介します。
モジュラーシンセとは
モジュラーシンセとは、シンセザイザーを構成する各機能(オシレーター、フィルター、アンプ、エンベロープ、LFOなど)が個別のモジュールに分かれており、それらのモジュールをパッチケーブルで繋ぐことで、自由に組み合わせることのできるシンセサイザーです。
モジュラーシンセサイザーは、モジュールを接続しなければ音を出すことができません。
セミモジュラーシンセとは
セミモジュラーシンセとは、モジュラーシンセの一種で、各モジュールが内部で接続されており、パッチケーブルで繋がなくても音を出せるシンセサイザーです。
セミモジュラーシンセは、パッチケーブルによりモジュールの繋ぎ方を変更することができます。
セミモジュラーシンセは、扱いが簡単なためモジュラーシンセ初心者の方に最適です。
また、各モジュールが一体となっているため、バラバラのモジュールを組み合わせるより価格が安い場合が多いです。
ユーロラックとは
ユーロラック(Euro Rack)とは、モジュラーシンセの規格のひとつです。
ドイツのDoepher(ドイプファー)社が提唱する規格で、パネルのサイズや電源、ジャックなどが定められています。
現在、発売されているモジュラーシンセのほとんどは、ユーロラック規格となっています。
おすすめモジュラーシンセ
MiniBrute 2 / Arturia
MiniBrute 2 は、フランスのArturia(アートリア)社のセミモジュラーシンセです。
2つのオシレーターを搭載しています。
分厚いサウンドを生み出すUltra Saw、三角波の倍音を複雑にするMetalizerも内蔵。
また、リッチなトーンを作り出すFM(周波数変調)機能も搭載しています。
骨太なサウンドのSteiner-Parkerマルチモード・フィルターを搭載しています。
メロディなどのフレーズを簡単に作成できる自由度の高いシーケンサー/アルペジエイターを搭載しています。
48のパッチポイントで、自由なパッチングが可能です。
Arturia社のユーロラックモジュラーケース RackBruteと連結することができます。
MiniBrute 2S / Arturia
MiniBrute 2S / Arturia は、MiniBrute 2の鍵盤をなくして、シーケンサーを搭載した機種です。
3トラック、64ステップのシーケンサーを搭載しています。
メイン・トラックでピッチ、ゲート、ベロシティ、プレッシャーをコントロールし、SEQ2、SEQ3でその他のコントロール(ゲート、CV、ピッチ、LFO、エンベロープ)が可能です。
シーケンサーはリアルタイム入力とステップ入力のどちらも可能です。
MS-20 mini / Korg
MS-20 mini / Korg は、アナログシンセの名機 MS-20 / Korg を小型化した復刻機です。
MS-20には、前期型と後期型がありフィルターの特性が異なります。
本機MS-20 miniでは、前期型のフィルターを搭載しています。
K-2 / Behringer
K-2 / Behringer(ベリンガー)は、アナログシンセの名機 MS-20 / Korg のクローンシンセです。
MS-20 は、鍵盤付きのシンセですが、本機K-2は鍵盤とピッチベンドホイールをなくしユーロラックフォーマットになっています。
MS-20には、前期型と後期型がありフィルターの特性が異なります。
本機K-2では、前期型、後期型の両方のフィルターを搭載しており、スイッチで切り替えることができます。
Crave / Behriger
Crave / Behriger は、低価格のセミモジュラーシンセです。
オシレーターには、アナログシンセの名機 Prophet 5 や SH-101と同じ3340チップを採用しています。
フィルターは、Moogのシンセと同様の24dB/Octのラダーフェルターを搭載しています。
64パターンをセーブできる32ステップシーケンサー、幅広いパターンを備えた高度なアルペジエーターを搭載しています。
32のパッチポイントで自由なパッチングが可能です。
Neutron / Behringer
Neutron / Behringer は、ユーロラックフォーマットのセミモジュラーシンセです。
2機のオシレーターには、アナログシンセの名機 Prophet 5 や SH-101と同じ3340チップを採用しています。
パラフォニック機能があり2つのオシレーターを別々のピッチで演奏できます。
BBDを用いたアナログディレイを搭載しています。
56のパッチポイントで、自由なパッチングが可能です。
Mother 32 / Moog
Mother 32 は、アナログシンセの名機Minimoogで有名なMoog(モーグ)社のセミモジュラーシンセです。
ユーロラックフォーマットを採用しています。
Moog社のシンセならではの、太いサウンドが特徴です。
有名なMoogラダーフィルターを搭載しています。
32のパッチポイントで、自由なパッチングが可能です。
シーケンサーを搭載しています。
0-Coast / Make Noise
0-Coast は、ユーロラックモジュラーの人気メーカーMake Noise(メイクノイズ)社によるスタンドアローン型のセミモジュラーシンセです。
Make Noiseは、実験的なモジュールをリリースすることで知られるメーカーです。
本機0-Coastは、実験的な合成方法の西海岸シンセ(Buchla社のシンセなど)と、一般的な合成方法の東海岸シンセ(Minimoog、MS-20など)を合わせたシンセです。
東海岸式シンセは、ノコギリ波や矩形波などの倍音の多い音を、フィルターで倍音を削って音作りをしていくタイプです。
西海岸式シンセは、三角波などの倍音の少ない波形を、ウェーブシェイパーなどで加工して倍音を加えていくタイプです。
特殊なシンセのため、モジュラーシンセ初心者の方には、あまりおすすめではありません。
すでに一般的なタイプのアナログシンセ・モジュラーシンセなどを持っている方におすすめです。
Volca Modular / Korg
Volca Modular は、Korg(コルグ)社の人気シリーズ Volca のセミモジュラーシンセです。
0-Coast / Make Noise と似ていて、基本的には西海岸式の合成方法となっています。
西海岸式シンセを手軽に試してみたい方におすすめです。
A-100 BS-2 / Doepfer
A-100 BS-2(Basic System 2) は、Doepfer社のユーロラックモジュール A-100シリーズから、主要なモジュールをまとめたセットです。
モジュラーシンセ入門に最適です。
A-100 BS-2 は、さまざまなタイプのケースが選択できます。
内蔵されているモジュールはすべて同じです。
モジュール構成
- A-110 Standard VCO x 2
- A-114 Ring Modulator
- A-115 Audio Divider
- A-116 Waveform Processor
- A-138b Log Mixer
- A-120 24dB Low pass VCF1
- A-106-6 XP VCF
- A-131 VCA (exp.)
- A-130 VCA (linear)
- A-190-4 MIDI to CV / Gate / Sync
- A-100B-2 Blind Plate
- A-118 Noise / Random
- A-148 S&H
- A-145 LFO1
- A-146 LFO2
- A-160 Clock Divider
- A-161 Clock Sequencer
- A-180 Multiples 1
- A-138a Liner Mixer
- A-170 Slew Limiter
- A-140 ADSR x 2
A-100 SS-1 / Doepfer
A-100 SS-1(Starter System 1) は、Doepfer社のユーロラックモジュール A-100シリーズから、主要なモジュールをまとめたセットです。
モジュラーシンセ入門に最適です。
A-100 SS-1 は、さまざまなタイプのケースが選択できます。
内蔵されているモジュールはすべて同じです。
モジュール構成
- A-190-4 USB/MIDI to CV/Gate/Sync Interface
- A-160-1 Clock Divider
- A-110-2 Basic VCO
- A-118 Noise / Random
- A-148 Dual S&H /T&H
- A-138c Polarizing Mixer
- A-106-5 12dB SEM Filter
- A-132-3 Dual lin/exp. VCA
- A-180-2 Multiples 2HP
- A-140 ADSR
- A-147-2 VCDLFO
- A-171-2 VC Slew Processor / Generator