【フリーあり】ボコーダーおすすめ8選!仕組みも解説【2024年】

VSTプラグイン
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ボコーダー(Vocoder)とは、ロボット・ヴォイス風のサウンドをつくるエフェクターのことです。

この記事では、ボコーダーの仕組み、使い方、おすすめのボコーダー(VSTプラグインソフト、ハードウェア)などについて解説します。

ボコーダーの仕組み

ボコーダーは、2つの音声信号を掛け合わせます。

ひとつはモジュレーターとして使われる、声などのオーディオ信号です。

もうひとつは、キャリアとして使われる、シンセサイザーなどのオーディオ信号です。

モジュレーター信号の周波数特性(周波数ごとの音量)を用いて、キャリア信号を加工します。

声が何の語を発しているかは、音の周波数特性によって認識されるという原理を、ボコーダーは利用しています。

声などのモジュレーター信号は、ボコーダーに入ると、フィルターによりいくつか(8, 16, 32など)の帯域に分割されます。

分割された信号は、それぞれの帯域ごとに、エンベロープ・フォロワーに送られ、モジュレーター信号の帯域ごとの音量変化に追随する制御信号が生成します。

シンセ音などのキャリア信号もまた、ボコーダー内で帯域ごとに分割されます。

分割された帯域ごとのキャリア信号の音量を、モジュレーター信号からつくられた制御信号でコントロールすると、キャリア信号が声のような音に変化して出力されます。

声などのモジュレーター信号は、周波数特性のみが利用され、音程は無視されるため、ボコーダーに入力する声は歌である必要はなく、単に話すだけでもかまいません。

モジュレーター信号の周波数帯域の分割数が、多ければ多いほど発音がよりクリアで、人間の声のようなボコーダー音が得られます。

分割数が少なければ、より機械的でロボットのようなボコーダー音が得られます。

ボコーダーから出力される音の音程は、キャリア信号の音程によって決まります。

声などのモジュレーター信号の音程は、出力されるボコーダー音の音程に影響を与えません。

ボコーダーが使われている有名曲

  • Kraftwerk – Autobahn
  • Kraftwerk – The Robots
  • Earth, Wind & Fire – Let’s Groove
  • Electric Light Orchestra – Mr. Blue Sky
  • Styx – Mr. Roboto
  • Michael Jackson – P.Y.T. (Pretty Young Thing)
  • Mantronix – Needle to the Groove
  • Kano – I’m Ready
  • New Order – Ecstasy
  • Phil Collins – In The Air Tonight
  • Beastie Boys – Intergalactic
  • Daft Punk – Around The World
  • Daft Punk – Harder Better Faster Stronger
  • Boards of Canada – In a Beautiful Place Out in the Country
  • Air – Kelly watch the stars
  • Imogen Heap – Hide And Seek
  • Uffie – Pop The Glock

おすすめボコーダー

MicroKorg / Korg

MicroKorg / Korg は、アナログ・モデリング・シンセサイザーです。

ボコーダーを搭載しています。

マイク付きです。

JD-Xi / Roland

JD-Xi / Roland は、アナログ/デジタル・シンセサイザーです。

ボコーダーやオートピッチなど、ロボットボイスをつくれるエフェクターを搭載しています。

マイク付きです。

MiniNova / Novation

MiniNova / Novation は、ボコーダー付きのシンセサイザーです。

VocalTuneエフェクトも搭載しています。

マイク付きです。

VO-1 Vocoder / Boss

VO-1 Vocoder / Boss は、ギター用のボコーダーペダルです。

VoclaSynth 2 / iZotope

VoclaSynth 2 / iZotope ほ、ロボットボイスを生成する統合エフェクター・プラグインです。

ボコーダーの他にもさまざまなエフェクトが搭載されています。

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Morphoder / Waves

Morphoder / Waves は、ボコーダー・プラグインです。

キャリア用に8ボイスのシンセを内蔵しています。

MorphoderはHorizonバンドルに収録されています。

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TAL-Vocoder / Togu Audio Line(フリー)

TAL-Vocoder / Togu Audio Line

TAL-Vocoder / Togu Audio Line は、80年代初期のビンテージ・ハードウェア・ボコーダをエミュレートした無料のボコーダープラグインです。

内部のキャリア信号には、パルス、ノコギリ歯、サブ、ノイズ・オシレーターが搭載されており、オシレーター・シンク、チューニング、オクターブ・レンジ、ポルタメント・スピードのコントロールが可能です。

外部キャリア信号も使用できます。

TAL- Vocoder / TAL Software

FBVC / Full Bucket Music(フリー)

FBVC / Full Bucket Music

FBVC / Full Bucket Music は、ボコーダーの名機 Korg / VC-10 をモデリングした無料のボコーダープラグインです。

フロントパネルには、グローバルチューニングコントロール、キャリアシグナルとモジュレーターシグナルのボリュームレベルコントロール、ビブラートコントロール、内蔵パッチブラウザが搭載されています。

アドバンスコントロールパネルでは、20の分析バンドの調整や、内蔵アンサンブル・エフェクトやVCAプロパティの調整を行うことができます。

FBVC / full bucket music

その他のロボットボイスエフェクト

ロボット風の声をつくるエフェクトはボコーダー以外にもあります。

トークボックス

トークボックス(Talk Box)は、ボコーダーと似た仕組みを用いています。

ボコーダーが並列されたバンドパスフィルターを用いて、キャリア(ギターやシンセ)の周波数特性を変えるのに対して、トークボックスは人間の口を用いてギターなどの音の周波数特性を変えます。

トークボックスは、ギターやシンセサイザーの音をチューブを通して口の中へ送ります。

口の中へ送られた音は、口内の共鳴により周波数特性が変化し声のような音になります。

その音をマイクで拾います。

トークボックスはトーキングモジュレーター(Talking Modulator)と呼ばれることもあります。

トークボックスが使われている有名曲

Zapp & Roger – Dance floor

ピッチ補正エフェクト

Auto-Tune(オートチューン)やMelodyne(メロダイン)などのピッチ補正エフェクトもロボット風の声をつくるのに用いられます。

ピッチ補正エフェクトの仕組みは、ボコーダーとは全く異なります。

ピッチ補正エフェクトには、ギターやシンセなどのキャリア音は必要ありません。

ピッチ補正エフェクトは声のオーディオ信号そのものを変化させます。

ピッチ補正エフェクトは、本来ロボットボイスをつくるためのものではありません。

しかし、ピッチにゆらぎのある声のピッチを補正すると不自然さが発生します。

その不自然な声が、結果としてロボットボイスのように聞こえるというわけです。

また、ボコーダーがアナログ電子回路を用いたもの、あるいは、その回路をコンピューターでシミュレートしたものであるのに対して、ピッチ補正はコンピューターを用いたデジタル技術です。

ピッチ補正エフェクトが使われている有名曲

  • Cher – Believe
  • Daft Punk – One More Time
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