Omnisphere / Spectrasonics マルチ音源のレビュー

この記事では、Spectrasonics社のマルチ音源 Omnisphere について解説します。

Omnisphere / Spectrasonics
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Omnisphereとは

Omnisphere / Spectrasonics

Omnisphere は、サンプリング音源とウェーブテーブルシンセが融合したハイブリッド音源です。 特定の楽器ではなく、様々な楽器や環境音などを収録したマルチタイプの音源です。ピアノやギター、シンセサイザー、さまざまな効果音などチェックしきれないほどの多数の音色が収録されています。 サンプリング式の音源としては、もっとも人気のプラグインといえ、多数のアーティストに使用されています。 本格的にDTMをやるなら、必ず持っておきたい音源です。

こんな人におすすめ

Omnisphereは、サンプリングとウェーブテーブルシンセを組み合わせたマルチ音源のため、作れる音の幅が非常に広く、さまざまなジャンルの音楽に使える音源です。 打ち込み系のポップス、ヒップホップ、R&B、レトロなエレクトロニックミュージック、映画音楽、劇伴、ゲーム音楽などに向いています。 ダンスミュージック的なポップスやヒップホップに向いた、生っぽいサウンドが多数収録されています。 Youtubeのビートメイキング動画などでも、ほとんどのビートメイカーがOmnisphereを使っています。 アナログシンセの音などは、クオリティが高くSynthwaveなどのレトロなエレクトロニックミュージックにも向いている音源です。 EDMなどで使うバキバキのシンセ音を出すことはできますが、そういった用途では、SerumやMassive X などのほうがインターフェイスが使いやすいです。 ロック系のギター音色などには向いていません。

変わった音色が多い

Omnisphereには、ピアノ、ギターなどの一般的なアコースティック楽器から、民族楽器、新旧のシンセサイザー、環境音、ノイズなどが収録されています。民族楽器は、アフリカ、中東、インドあたりのものです。日本の和楽器や中国の楽器などはありません。 シンプルなピアノやアコギなどの音色も収録されていますが、基本的には、少し変わった味付けのある音色が多いです。 シンプルにピアノ、ストリングス、ブラス、ギターなどの音色を使いたい場合は、専用音源やNative Instruments社のサンプラー音源 Kontakt などのほうが使いやすいです。

生演奏系の音色に不向き

Omnisphereが苦手なのは、オーケストラやロックバンドなどの生演奏を打ち込みで完全に再現したいといった用途です。 Omnisphereには、アーティキュレーションの切り替え機能などはついていないため、生演奏をリアルに再現するといったことには不向きです。 生演奏系の音を出したい場合には、ストリングスやギターなどの専用音源をおすすめします。

ドラム音色はほぼない

一般的なドラム音色は、ほとんど収録されていません。 ドラムには、Battery、BFD3などのドラム専用音源がおすすめです。

デモ版はない

Omnisphereには、無料で試せるデモ版・試用版などはありません。

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Omnisphere の機能・特徴

サンプリング+ウェブテーブルシンセ

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Omnisphere は、サンプリング音源とウェーブテーブルシンセが融合したハイブリッド音源です。 サンプルとウェーブテーブルシンセを重ねることができ、幅広い音作りが可能です。

多数のプリセット

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多数のプリセットが収録されています。音作りが苦手な方でも、プリセットを選ぶだけで使える音を出すことができます。 プリセットブラウザは、4つの項目を使用して効率よく音色を探すことができます。

多数のサンプル

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シンプルなピアノやギターからシンセサイザー、ノイズ、効果音などチェックしきれないほどの多数のサンプルが収録されています。

サンプルを取り込み可能

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サンプラーには、サンプルを取り込んで使うことができます。

多数のウェーブテーブル波形

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400種類以上のウェーブテーブル波形を収録しています。アナログシンセからデジタルシンセまで、新旧さまざまな機種の波形を使うことができます。 収録されている波形 ARP 2600, ARP Odyssey, CS-80, JP-8, JP-8000, Juno 60, Minimoog, Minibrute, Nord Lead, Prophet-5, SH-101, Sub 37, TB-303 など

グラニュラーシンセ

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オシレーターには、グラニュラーシンセ機能が搭載されています。 グラニュラーシンセシスは、サンプルから小さなグレイン(短時間のサンプル)をランダムに取り出し、それらを連続的に再生して音色をつくり出す方式です。 複雑に音色が変化する実験的なサウンドを作ることができます。

4レイヤー

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音源部は、レイヤーを4つまで使用できます。ひとつひとつのレイヤーは、オシレーター(サンプラー/ウェーブテーブル)、フィルター、アンプ、エンベロープ、LFOなどで構成され、1レイヤーごとに完結したシンセになっています。 複数のレイヤーの音色を重ねることで、多様の音作りが可能です。

多数のフィルター

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多数のフィルタータイプを搭載しています。

フレキシブルなモジュレーション

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一般的なADSRエンベロープだけでなく、自由に複雑なエンベロープを描いて使うことができます。 エンベロープのプリセットも多数収録されています。

58種類のエフェクト

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ディストーション、コンプ、EQ、モジュレーション、ディレイ、リバーブなど、58種類のエフェクトを搭載しています。 エフェクトは、各レイヤーごとに4つまで、全レイヤー共通に4つまで、センドエフェクトとして4つまで設定できます。

アルペジエーター

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32ステップまでのアルペジエーターを搭載しています。

サウンドマッチ機能

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サウンドマッチ機能は、選択されているプリセッットに近い音色のプリセットをリストに表示してくれる機能です。 イメージに近いプリセットが見つかったら、サウンドマッチ機能を利用して似たようなプリセットを探すことで効率よく音色を探すことができます。

まとめ

Spectrasonics社のマルチ音源 Omnisphere について解説ししました。 Omnisphereは、2020年7月19日24時まで30%Offのセール中です。Amazon、楽天、サウンドハウスなど、どこでも30%オフ(税込42,900円)となっています。 通常価格ではかなり価格の高い音源なので、このセールを利用して導入するのがおすすめです。

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