Ableton Liveとは?どれを買うべき?違い・選び方・セール・安く買う方法も解説

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この記事では、

  • Ableton Live は、何ができる?新機能は?
  • 他のDAWとの違いは?
  • Lite, Intro, Standard, Suiteの違いは?
  • Ableton Live はどれを買うべき?
  • Ableton Live のセールはいつ?
  • Ableton Live を安く買う方法は?

という方のために、Ableton Live の特徴や選び方について比較して解説します。

Ableton Live とは

Live は、ドイツのAbleton(エイブルトン)社が開発している、世界シェア1位のDAWです。

ライブ向けのセッションビュー

Ableton Live

Live は、その名のとおりライブでの使用を前提として設計されている点で、CubaseやLogicなどの他のDAWと大きく異なります。

Liveには一般的なDAWにある左から右に一方向に時間が進んでいく「アレンジビュー」に加えて、オーディオまたはMIDIのループ素材(クリップ)を組み合わせて、曲をリアルタイムに即興的に構築していける「セッションビュー」があります。

セッションビュー機能はループを多用する音楽と相性がよく、Liveはエレクトロニックミュージックを制作するミュージシャン・プロデューサーに特に人気があります。

専用コントローラーが充実

Ableton Push

Liveには、Ableton純正のPush や、Novation / Launchpad、Akai / APCシリーズなどのAbelton Live 専用・対応のMIDIコントローラーが充実しています。

ハードウェアのコントローラーを用いた直感的な曲作りや、ライブでの使用に便利です。

プラグインを自作できるMax For Live

Ableton Live

Live の最上位グレードである Live Suite には、Max For Live が搭載されています。

Max For Live とは、Cycling74が開発しているヴィジュアル・プログラミング・ソフト Max をLive内で使えるようにした機能です。

Max では、一般的なプログラミング言語と異なり、グラフィカルなインターフェースで部品をつないでいくことで、オーディオ・ビジュアル系のソフトをつくることができます。

Max For Live を使えば、Live内で使えるプラグインを自作することができます。

また、Max For Live デバイスは、有料・無料で多数配布されており、それらのデバイスを利用することもできます。

Ableton Live の純正プラグインも一部は、Max For Liveを使ってつくられています。

Ableton Live の音源・エフェクト

Wavetable

Ableton Live

Wavetable は、ウェーブテーブルシンセです。SerumやMassive Xほど多機能ではありませんが、ウェーブテーブルシンセの基本的な機能は備えています。

Operator

Ableton Live

Operator は、減算、加算、FMを合体させたシンセです。

Analog

Ableton Live

Analog は、アナログモデリングシンセです。

Simpler

Ableton Live

Simpler は、シンプルなサンプラーです。

Sampler

Ableton Live

Sampler は、多機能なサンプラーです。

Collision

Ableton Live

Collision は、万能型の物理モデリングシンセです。

Electric

Ableton Live

Electric は、エレピ(エレクトリック・ピアノ)用の物理モデリングシンセです。

Tension

Ableton Live

Tension は、弦楽器用の物理モデリングシンセです。

Drum Rack

Ableton Live

Drum Rack は、これ自体は音源ではなく、Drum Rackの各パッドにSimplerなどをアサインして使うものです。

Impulse

Ableton Live

Impulse は、シンプルなドラム用サンプラーです。

Abelton Live 11 の新機能

Live 11 では、ボーカルなどのレコーディング・ミキシングに便利なコンピング機能の強化や、MPE(MIDIポリエクスプレッション)対応、新たな音源など様々な機能が追加されています。

コンピング

Ableton / Live 11
Ableton / Live 11

レーンを使ったコンピング

連続して録音された複数のテイクを別々のレーンに表示できるようになりました。 複数のレーンからベストの部分を選択しつなぎ合わせることで、かんたんに完成テイクをつくることができます。

リンクトラック編集

2つ以上のトラックをリンクして、その内容を同時に編集することができます。 1つのパートを複数のマイクで録音した場合などに便利です。

MIDIポリフォニックエクスプレッション

Ableton / Live 11

MPEサポート

MPE(MIDI Polyphonic Expression)がサポートされました。 コードの各音にベンド、スライド、プレッシャーを加えたり、微妙な表現のバリエーションを加えたり、コード間のモーフィングを加えたり、進化するサウンドテクスチャをより簡単に作成できます。

エクスプレッションビュー

各ノートのピッチ、スライド、プレッシャーのエンベロープを編集してテイクの表現を洗練させたり、ポリフォニックなサウンドバリエーションをシーケンスすることで新しい方法でサウンドデザインを行うことができます。

MPE対応のネイティブデバイス

Wavetable、Sampler、ArpeggiatorがMPEをサポートするようにアップデートされました。 これらのデバイスやサードパーティ製プラグインの音符ごとのパラメーターをコントロールできるようになりました。

ステージ用の機能

Ableton / Live 11

Live Tempo Following

ライブのドラム演奏の音などからテンポを抽出し、Liveを同期させることができます。

マクロのスナップショット

マクロの設定を保存でき、ライブの曲ごとにかんたんに設定を呼び出したりすることができます。

マクロの改良

マクロの数を1~16個まで自由に設定できるようになりました。また、ボタンを押すだけでマクロの状態をランダムにすることができます。

シーケンスのランダム化

Ableton / Live 11

ノートチャンス

ノートやドラムがヒットする確率を設定して、Liveが時間の経過とともに変化するパターンに驚くようなバリエーションを生成します。

ベロシティ チャンス

ベロシティ確率の範囲を定義して、パターンのダイナミクスの微妙な変化を人間的に表現します。

改良されたフォローアクション

フォローアクションは、クリップの長さにリンクしたり、特定のクリップにジャンプするように設定したり、グローバルに有効化したり無効化したりすることができるようになりました。

新しいデバイス

Hybrid Reverb

Ableton / Live 11

コンボリューション・リバーブとアルゴリズム・リバーブを組み合わせたハイブリッド・リバーブは、正確な現実の環境から物理的な現実を無視した空間まで、あらゆる空間の創造を可能にします。

Spectral Resonator

Ableton / Live 11

入力されたオーディオ信号のスペクトルを部分的に分割し、その結果を周波数や音符ごとに微妙に、あるいは急進的に伸ばしたり、シフトさせたり、ぼかしたりします。

MIDIサイドチェイン入力により、ミュージシャンは素材をキーで処理したり、デバイスをポリフォニック楽器のように演奏したりすることもできます。

Spectral Time

Ableton / Live 11

音を部分音に変換し、周波数ベースのディレイに送り込むことで、メタリックなエコーや周波数シフト、リバーブのような効果を生み出します。

フリーズ機能は、 フリーランまたはビートに合わせてオーディオのスライスをキャプチャして保持することで、吃音、グリッチ、ウォッシュアウトの効果が得られます。

PitchLoop89

Ableton / Live 11

ジッターなグリッチエフェクト、ディレイされたデジタルシマー、奇抜なビブラートを作ります。

Robert Henkeとのコラボレーション。

Inspired by Nature

自然界の物理現象からアイデアを取り入れた、遊び心あふれる6種類インストゥルメントとエフェクト。

Dillon Bastanとのコラボレーション。

Vector FM
Ableton / Live 11

音の分子で表されるFMオシレータのさまざまな組み合わせを操ります。

音の動きとボイス数を自由に試して、めくるめく変わり続けるモジュレーションとテクスチャーを生み出します。

Vector Grain
Ableton / Live 11

モジュレーションの様子を可視化する操作画面上で音の分子を動かすグラニュラールーパー。

引力や磁力で音の分子を自由に操作したり、音の分子の分布図でループを組んだりと、新しいアプローチの音作りを提供します。

Vector Delay
Ableton / Live 11

音の分子のひとつひとつを可視化するマルチタップ・ディレイ。

分子ごとに異なるディレイを適用し、音の動きを物理的な力で操作することでピッチシフト・リバースディレイなどの効果を生み出します。

Emit
Ableton / Live 11

スペクトログラム全体に散らばる音の分子を使って、再生中のサンプルのグレインを可視化するグラニュラーシンセサイザー。

グレインを縦方向に動かすことで、フィルターとパンニングを表現します。

Tree Tone
Ableton / Live 11

植物のフラクタル模様に着想を得た、パターン制作デバイス。

できあがったパターンでウェーブテーブル方式のオシレーターを鳴らしたり、レゾネーターとして使用して入力音を共鳴させたりと、多彩な可能性を秘めています。

Bouncy Notes
Ableton / Live 11

ピアノロールで球体を上下させてピッチシフトディレイやアルペジオの効果を生み出す、“重力”をもとにしたMIDIシーケンサー。

新しいサウンド

Voice Box

複数の声の現代的なボーカルサンプルの包括的なコレクション、再生可能なボーカル楽器のセット、ボーカル処理のためにデザインされたエフェクトラック。

Mood Reel

有機的、合成的なサウンドとテクスチャー要素を組み合わせた刺激的なレイヤリングインストゥルメントで、作品にムード、空間、動きを加えます。

Drone Lab

音色とテクスチャーのサンプル、ジェネレーティブノイズ、マルチサンプルのインストゥルメント、実験用にデザインされたデバイスとエフェクトラック。

Upright Piano

Upright Pianoは、親密な雰囲気のためにクローズドレコーディングされています。

Spitfire Audioとのコラボレーションによるものです。

Brass Quartet

この楽器は、金管カルテットの自然な息づかい、表現の幅、幅広い音色を強調しています。

Spitfire Audioとのコラボレーションによるものです。

String Quartet

2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの組み合わせは、すぐに親しみやすいサウンドで、音の探求の出発点としても最適です。

Spitfire Audioとのコラボレーションによるものです。

その他の追加と更新

クリップ編集の改良

ミュージシャンは、複数のクリップのループを同時に編集したり、1つのクリップにフォーカスしたり、1つのピアノロールからアレンジ全体を簡単にトランスポーズしたりすることができます。

改良されたCPUメータリング

Liveに現在のCPU使用率と平均的なCPU使用率が表示されるようになりました。 トラックごとのCPUメーターは、セット内のどのトラックが最も処理能力を使っているかを示します。

キーとスケール

どのノートがキーにあるかを見たり、ピアノロールを折りたたんでそれらのノートだけを表示したりすることで、ミュージシャンがLiveのMIDIエディタで直接スケールをガイドやリファレンスとして使用できるようになりました。

クリップ詳細ビューの改良

クリップ詳細ビューの新しいタブと折り畳みパネルにより、オーディオとMIDIクリップの関連するパラメータやプロパティの概要がより明確になり、アクセスできるようになりました。

デバイスの更新

Redux、Phaser-Flanger、Chorus-Enembleを含むLiveにすでに搭載されているデバイスは、範囲が広がり、新しいモードが追加されたので、より多くのサウンドが追加され、それぞれのデバイスがより音楽的で、使用するセッションで使えるようになりました。

アップデートされたコアライブラリ

Liveのコアライブラリには、現代的な音楽制作に焦点を当てた新しいドラムキット、インストゥルメントラック、オーディオエフェクトラック、グルーブ、プリセット、ループが追加されました。

更新されたパック

Liveの現在のライブラリから選択されたパックには、新しいMIDIドラムグルーブ、MIDIコード、リック、プロのキーボードプレイヤーが演奏するベースライン、ミックス可能なプリセットなどが含まれています。

Lite, Intro, Standard, Suite の違いと選び方

Ableton Live には、4つのグレード Lite, Intro, Standard, Suite があります。 この中で、Lite は、MIDIコントローラーやオーディオインターフェースのバンドル製品として配布されているもので、Lite単体での購入はできません。 主なチェックポイント

  • トラック数: Lite 8, Intro 16, Standard Suite 無制限
  • インストゥルメント数: Lite, Intro, Standard には、シンセ系音源なし。サンプラーのみ。
  • オーディオエフェクト数: Lite, Introには、EQ Eightなどの制作な不可欠なエフェクトがない。
  • Max for Live: Suiteのみ。

Lite, Intro は、本格的な曲作りには機能が足りないでしょう。Lite、Introのみでできることは、オーディオループやドラムサンプルのみでの曲作り・ライブや、外部のアナログシンセなどをMIDIでシーケンスするといったことです。サードパーティのプラグインを使うとしても、本格的な制作にはトラック数が足りないでしょう。 本格的な曲作りには、Standard か Suite が必要です。 Standard と Suite の大きな違いは、シンセ系音源とMax for Live です。Standardには、シンセ系音源がありません。音源・エフェクトは、サードパーティのプラグインを使うのであれば、Max for Live が必要ならSuite 、不要ならStandardを選べばよいでしょう。

主な機能LiteIntroStandardSuite
トラック数816無制限無制限
シーン数88無制限無制限
リターントラック数221212
Max for Live
サウンドライブラリ*注5GB10GB70GB
インストゥルメント44515
オーディオエフェクト12213455
MIDIエフェクト88817

*Liteに付属のサンプル:84のループ、1249 ドラムヒット、513 Multisamples, FX and other one-shots

主なインストゥルメントLiteIntroStandardSuite
Analog
Collision
Electric
Operator
Sampler
Tension
Wavetable
Drum Rack
Simpler
主なオーディオエフェクトLiteIntroStandardSuite
CV一式
Echo
EQ Eight
Filter Delay
Glue Compressor
Multiband Dynamics
Overdrive
Spectrum
Vocoder
Chorus
Compressor
Delay
Simple Delay
Flanger
Gate
Limiter
Phasor
Redux
Reverb
Saturator
Utility

Ableton Live のセール情報

Abletonは、ブラックフライデー期間(11月ぐらい)やその他不定期でセールを行います。

また、メジャーアップデート時にもセールを行います。

割引率は、20~25%程度です。

Ableton Live をセール以外で安く買う方法

Ableton Live をセール以外で安く買うには、以下の方法があります。

  • アカデミック版(学割版)を買う
  • Live Liteが付属しているハードウェアを買って、LiteからStandardやSuiteへアップグレードする
種類SuiteStandardIntro
普通版約81,000円約49,000円約11,000円
Liteからのアップグレード版約71,000円約40,000円
アカデミック版約48,500円約29,500円

アカデミック版(学割版)を買う

アカデミック版は、学生の方が購入できる割引版です。

学生の方におすすめです。

アカデミック版は、サウンドハウスや楽天など各ショップで購入できます。

Live Liteが付属しているハードウェアを買って、LiteからStandardやSuiteへアップグレードする

最初からAbleton Live Standard、Suiteを購入する予定の方でも、Live Liteからアップグレードした方が、お得になる場合があります。

欲しいオーディオインターフェースやMIDIコントローラーにLive Liteが付属していれば、差額の分お得になります。

Ableton Live Lite が付属している製品

Arturia / Minilab MK 2

DTM初心者におすすめのMIDIコントローラー。

Ableton Live Liteに加えて、シンセ、ピアノ、オルガンなどのサウンドを収録した音源 Arturia / Analog Lab Lite、スタインウェイModel Dコンサート・グランドピアノを再現した音源 UVI Grand も付属しています。

Native Instruments / Komplete Kontrol A25

Native Instruments / Komplete Kontrol A25
Native Instruments / Komplete Kontrol A25

DTM初心者におすすめのMIDIコントローラー。

Ableton Live Liteに加えて、Native Instrumentsの音源・エフェクトが多数付属しています。

Novation / Launchkey 25 MKII

DTM初心者におすすめのMIDIコントローラー。

Ableton Live Liteに加えて、1GBのサンプルパックが付属しています。

Focusrite / Scarlett 2i2

DTM初心者におすすめのオーディオインターフェイス。

Ableton Live Liteに加えて、Avid Pro Tools | First Focusrite Creative Pack 、XLN Audio Addictive Keys、Softube Time and Tone Bundle、Focusrite Red Plug-in Suite、Focusrite Plug-in Collective、Three Month Splice Sounds Subscriptionといった音源・ライセンスが付属しています。

Roland / Rubix22

DTM初心者におすすめのオーディオインターフェイス。

まとめ

Ableton Live の特徴とグレードの違いについて解説しました。

まずはStandardから始めて、必要であればSuiteにアップグレードするのが無難でおすすめです。

また、Ableton Live Lite を使いたい方だけでなく、Live Standard 、Suite を購入予定の方も、Live Lite 付属のハードウェアを購入するとお得です。


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