Model:Cycles / Elektron ドラムマシンのレビュー

シンセサイザー
当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

Elektronが、FM合成を使用した6ボイスのデジタルドラムマシン Model:Cycles を発表しました。 すでに発売中で、価格は44,900円です。

Model:Cyclesとは

Model:Cycles は、スウェーデンの電子楽器メーカー Elektron(エレクトロン)社のデジタルドラムマシンです。 音色合成には、FM合成を用いています。 既に発売されているサンプラー Model:Samples と同シリーズの製品です。 Model:SamplesとModel:Cyclesの違いは音源部がサンプラーかFMシンセかという点です。その他の筐体やシーケンサーなどは共通です。

Elektron / Model:Samples サンプラーのレビュー
Model:Samples(モデルサンプルズ)/ Elektron(エレクトロン) は、6トラックのサンプラー・シーケンサーです。サンプラーとしてだけでなく、シーケンサーとして他のMIDI機器をコントロールできます。1つのパラメーターに1つ...

Model:Cyclesの特徴

6ボイスのドラムマシン

Model:Cycles は、6ボイスのデジタルドラムマシン・グルーヴボックスです。6音の同時発音が可能です。強力なシーケンサーを搭載しており、単体での自動演奏ができます。

6タイプのFM音源

Model:Cycles の音源部はマシンと呼ばれる、6種類のFMベースのエンジンで構成されています。 マシンには、Kick、Snare、Metal,Perc、Tone、Chordの6種類があります。 * Kick: バスドラム * Snare: スネア * Metal: ハイハットなどのシンバル * Perc: タム、コンガなど * Tone: ベースなどのモノシンセ * Chord: 和音 6つのトラックにそれぞれ任意のマシンを割り当てることができます。例えば、ふたつのトラックにKickのマシンを割り当てて、2種類の音色のキックをつかったりすることができます。 それぞれのマシンの音色は、4つのパラメーター Color、Shape、Sweep、Contourで調整できます。 Chordマシンを選択した場合、ルート音やコードの種類、インバージョンなどを選択することによりコード進行をシーケンスすることができます。

かんたんな音づくり

Model:Cycles の音源部にはFM合成を用いていますが、ヤマハのDX7などの一般的なFMシンセなどのように、オペレーター(FMシンセのオシレーター)をひとつひとつ設定するのではなく、ドラム音色用に独自に設定されたパラメーターで音色をコントロールします。 そのため、音作りの難しい一般的なFMシンセと異なり、かんたんに音づくりができます。

階層の少ない直感的な操作

Model:Cycles は、基本的に各パラメーターにひとつのボタンやつまみが割り当てられており、階層が少なく直感的な操作が可能です。ライブなどでの使用に最適です。

ステップごとのパラメターロック

シーケンスの各ステップごとにパラメーター値を設定できるパラメーターロック機能を搭載しています。 パラメーターロックでは、マシンを切り替えることもできます。例えば、同一のトラックでキックとスネアを鳴らしたりすることができます。

ディレイとリバーブのセンドエフェクト

各トラックからのセンドエフェクトとして使えるディレイとリバーブを搭載しています。 トラックごとに、ディレイ、リバーブそれぞれへのセンド量を設定できます。 ディレイのパラメーターは、ディレイタイムとフィードバック量のふたつです。 リバーブのパラメーターは、サイズと残響の明るさを調整するトーンのふたつです。

シーケンスをランダム化するチャンス機能

シーケンスの各ステップをトリガーする確率を設定できるチャンス機能が搭載されています。例えば、チャンスを80%に設定するとそのステップでは、80%の確率でトリガーされ発音します。デフォルトでは100%になっています。

外部機器をMIDIでコントロール可能

6つのトラックは、内部音源のシーケンスのみでなく、MIDI出力から外部MIDI機器をコントロールすることができます。例えば、ドラム音色をModel:Cyclesから鳴らしながら、外部のアナログシンセをシーケンスしたりすることができます。

MIXアウトのみ

Model:Cyclesのオーディオ出力は、各パートをまとめたMix出力のみです。 Mix出力は、ステレオのアナログオーディオ出力、または、USBでパソコンへ出力することができます。 パートごとに個別に出力するパラアウトはできません。

電池駆動には別売キットが必要

単体では電池駆動不可で、電源アダプターを使う必要があります。 別売りの電源キット Power Handle BP-1 をつけると電池駆動ができます。Power Handle BP-1 は発表されていますが未発売です。

Model:Cyclesの仕様・スペック

シンセボイス機能

  • 6 x FMマシン
  • トラックごとのLFO
  • トラックごとのベロシティモジュレーション
  • 60,000プリセットを保存可能

シーケンサー

  • 6 x オーディオトラック(すべてのトラックはMIDIトラックとしても使用可能)
  • 64ステップまでのシーケンサー
  • トラックごとの長さとスケールを設定可能
  • パラメーターロック
  • マイクロチューニング
  • ノートとパラメーターのリアルタイムまたはグリッドによるレコーディング
  • 96 x プロジェクト
  • 1プロジェクトあたり 96 x パターン

エフェクト

  • センドエフェクト(ディレイ/リバーブ)

まとめ

Model:Cycles はFM合成を使用した、多様な音作りができるドラムマシンです。直感的な操作が可能で、制作だけでなくライブでの使用にも向いています。

Modelシリーズのサンプラー Model:Samplesについてはこちらを参照してください。

Elektron / Model:Samples サンプラーのレビュー
Model:Samples(モデルサンプルズ)/ Elektron(エレクトロン) は、6トラックのサンプラー・シーケンサーです。サンプラーとしてだけでなく、シーケンサーとして他のMIDI機器をコントロールできます。1つのパラメーターに1つ...

その他のドラムマシンについてはこちらを参照してください。

ドラムマシン・リズムマシンおすすめ17選【2024年】
この記事では、おすすめのドラムマシンを紹介します。選び方は記事の後半で解説しています。 おすすめ音楽制作用ドラムマシン まず、テクノなどの音楽制作・ライブ向けのおすすめドラムマシン・リズムマシンを紹介します。 ギターなどの弾き語り伴奏用ドラ...