【2019年版】おすすめピッチ補正ソフト 比較して解説!

プラグイン

ボーカルのピッチのズレを補正するピッチ補正ソフトは、歌モノの音楽制作には必須のツールとなっています。

ピッチ補正ソフトを使えば、ピッチのズレを修正できるだけでなく、独特のロボットボイス、いわゆる「ケロケロボイス」や、ハモリなどを生成することもできます。

定番のピッチ補正ソフトには、「Auto-Tune(オートチューン)」「Melodyne(メロダイン)」「Waves Tune」などがあり、さらに各製品にさまざまなグレードのものがあるので、どれを選べばよいのか分かりにくいです。

そこでこの記事では、定番ピッチ補正ソフトの機能や特徴を解説し、ユーザーのタイプごとにおすすめ機種を紹介します。

スポンサーリンク

ピッチ補正ソフトとは?

ピッチ補正ソフトとは、ボーカルなどのピッチ(音程)を補正するソフトです。ピッチ補正は、ロボットボイスを作ったり、ハモリを作ったりするのにも使えます。

ピッチ補正

ピッチ補正ソフトは、ボーカルなどのピッチ(音程)のズレを補正することができます。少しピッチがずれてしまったテイクなどでも、正しいピッチに修正できます。

また、ピッチのずれを修正するだけではなく、メロディを変えてしまうこともできます。

ピッチ補正ソフトは、ボーカルだけでなく楽器音にも使用できます。ギターなどのチューニングのずれを修正することができ、再レコーディングの必要がなくなります。また、ポリフォニックの楽器に使えば、和音の中のひとつの音だけを動かして別の和音にするということもできます。

ロボットボイスをつくる

ピッチ補正ソフトを使うと、人間の声をロボットのような声に変えることができます。ケロケロボイス、ケロ声、ロボ声などとも呼ばれます。

ケロ声にするか、自然に補正するかの程度は、パラメーターにより調整可能です。

ハモリをつくる

ピッチ補正ソフトを使えば、1つのボーカルからハモリパートを生成することができます。

ピッチ補正でメロディを変えたボーカルを、元のボーカルと重ねるだけで、簡単にハモリが作成できます。複数のメロディのボーカルをレコーディングする必要がなくなり、作業効率を大幅に改善できます。

ピッチ補正ソフトの選び方

ピッチ補正ソフトは、それぞれできることが異なるので、チェックしておくべきポイントを解説します。

リアルタイム/オフライン

ピッチ補正ソフトの処理方法には、リアルタイムのものとオフラインのものとがあります。

リアルタイム処理では、入力された音声をその都度リアルタイムで処理します。リアルタイム処理はオートモード(Auto Mode)とも呼ばれます。

オフライン処理では、一度音声データーをすべて読みこんでから処理します。オフライン処理は、グラフモード(Graph Mode)とも呼ばれます。

リアルタイム処理・オートモードは、自動で行われるため簡単に使うことができます。設定できるパラメーターが少ないため緻密な補正はできず、自然さを求めるピッチ補正には向きません。積極的にケロ声に変える用途に適しています。
また、リアルタイム処理・オートモードは、ライブで使用することや、スタジオでのボーカル録音時にピッチ補正をかけた声をモニタリングしながらレコーディングすることもできます。

オフライン処理・グラフモードでは、さまざまなパラメーターを操作でき緻密な補正ができます。自然な補正から、ケロ声まで幅広い使い方ができます。

ピッチ補正ソフトによっては、オートモードとグラフモードの両方が使えるものと、どちらかのみのものとがあります。

モノフォニック/ポリフォニック

ほとんどのピッチ補正ソフトは、モノフォニック(単声)用です。Melodyneの一部の機種では、ポリフォニック(多声)に対応しており、和音を構成する音をそれぞれ別々にピッチを補正することができます。

ポリフォニック機能があれば、レコーディングしたギターのコードを変えたりするだけでなく、サンプルのコード進行を変えたりすることもできます。

ボーカルのピッチ補正には、ポリフォニック機能は必要ありません。

自然/ケロ声

ピッチ補正ソフトで自然な補正をしたいのか、ケロ声をつくりたいのかにより適したソフトは異なります。

自然な補正をするにはオフライン処理のグラフモードで、細かく補正していく必要があります。グラフモードでは、自然な補正だけでなく、極端なケロ声もつくることができます。

ケロ声をつくりたいだけであれば、リアルタイム処理のオートモードでも出来ます。

ピッチ補正を使った有名曲

オートチューンを単なるピッチ補正ではなく、積極的に音質を変えるエフェクトとして用いた最初のヒット曲は、1998年にリリースされた「Cher – Believe」です。2001年にはオートチューンを大々的に用いた「Daft Punk – One More Time」が大ヒットしました。

おすすめピッチ補正ソフト

Auto-Tune / Antares

Auto-Tune / Antares

Auto-Tune / Antares

Auto-Tune(オートチューン/アンタレス)は、ピッチ補正ソフトの代名詞ともなっている定番のピッチ補正ソフトです。

Auto-Tuneは、初めてのピッチ補正ソフトで1977年に発売されました。現在まで、業界標準のピッチ補正エフェクトとしてプロ・アマ問わず世界中のミュージシャン・エンジニアに使われ続けています。

Auto-Tune は、オートモードとグラフモードの両方が使えます。オートモードで手軽にケロ声をつくることもできますし、グラフモードで緻密に補正していくこともできます。

Auto-Tune のグラフモードでは、ペンツールでピッチの変化を書くことができ、補正の自由度が高く自然さを求めるピッチ補正に適しています。

Auto-Tuneは、ピッチ補正だけでなく、タイミング補正もできます。

Auto-Tuneは機能が豊富で、音の特性を細かく調整できます。自然な補正からロボットボイスまで自由に選択できます。しかし、他のピッチ補正ソフトと比べるとパソコンへの負荷が高いです。

付属のAuto-Keyプラグインを使えば、自動的に曲のキーを判別して、設定をしてくれます。

Auto-Tune は、Melodyneと比べるとより自然な補正ができますが、グラフモードの使いやすという点ではMelodyneに劣ります。

Auto-Tune は、自然な補正を追求したい方と、グラフモードだけでなくオートモードも使いたい方におすすめです。

Auto-Tune には、4つのグレードAccess、EFX+、Artist、Proがあります。
Access、EFX+、Artist は、オートモードのみ、Pro は、オートモードとグラフモードの両方が使えます。
オートモードのみでよい方は、Auto-TuneよりもWaves Tune Realtimeのほうが、価格も安くおすすめです。

Melodyne 4 / Celemony

Melodyne 4 / Celemony

Melodyne 4 / Celemony(メロダイン/セレモニー)は、Auto-Tuneと並ぶ業界標準のピッチ補正ソフトです。

Melodyne は、グラフモードの操作性がよくピッチ補正ソフトの初心者の方におすすめです。

しかし、Auto-Tuneのようなオートモードはありません。また、Auto-Tuneのようにペンツールでピッチの変化を自由に書くことができないので、補正の自由度や自然さという点ではAuto-Tuneより劣ります。

Melodyneの上位グレードでは、ポリフォニックにも対応していて、コードの中の1音の音程を変えて別のコードにしたりすることもできます。ポリフォニックの補正ができるのはMelodyneだけです。

Melodyneは、ピッチ補正だけでなく、タイミング補正もできます。

Melodyne には、4つのグレード Essential、Assistant,Editor,Studioがあります。ポリフォニック機能があるのは Editor、Studio です。
ポリフォニック機能が不要であれば、Assistantでピッチ補正のための十分な機能があります。

Melodyne Assistant は、Auto-Tune Pro よりかなり価格が安いので初めてピッチ補正ソフトを導入する方におすすめです。

Waves Tune / Waves

Waves Tune / Waves

Waves Tune / Waves(ウェーブス・チューン)は、ミキシング用プラグインで有名なWavesによるピッチ補正プラグインです。

Waves Tune は、Auto-TuneやMelodyneほど有名ではありませんが、動作が軽く自然な仕上がりで使いやすいソフトです。

グラフモードのみで、オートモードはありません。ピッチ補正機能は一通り揃っています。ペンツールで自由にピッチを書くこともできます。しかし、Auto-Tune、Melodyneと異なりタイミング補正機能はありません。

Waves Tune は、Waves のバンドル(Gold、Platinumなど)に入っているので安く購入できます。

低価格でピッチ補正ソフトを導入したい方や、Wavesユーザーの方におすすめです。

Waves Tune Real-Time / Waves

Waves Tune Real-Time / Waves

Waves Tune Real-Time / Waves は、オートモード専用のピッチ補正ソフトです。グラフモードはありません。

リアルタイムにピッチ補正をすることができ、ライブでの使用や、レコーディング時のモニタリングにも適します。

自然さを追求する補正には向いていません。お手軽にケロ声をつくりたい方におすすめです。

DTMの定番バンドルには含まれていませんが、単品でもリーズナブルな価格です。

Waves Tune Real-Time / Waves
Waves Tune Real-Time / Waves

Nectar 3 / iZotope

Nectar 3 / iZotope(ネクター/アイゾトープ)は、AI(人工知能)を用いたボーカル用統合エフェクトです。

Nectar 3 には、オートタイプのピッチ補正エフェクトが搭載されています。指定したキーに合わせて、自動でピッチを修正してれます。Auto-TuneのオートマティックモードやWaves Tune Real Timeと同じようなエフェクトです。フォルマントシフト機能も搭載されています。

また、Nectar 3 には、Melodyne 4 essential が、バンドルされていてグラフィカルにピッチとタイミングの調整が可能です。

Nectar 3 に搭載されている機能は、ピッチ補正機能に加えて、ボーカルの処理に必要な、ダイナミックEQ、コーラス、フランジャー、フェイザー、コンプレッサー、リバーブ、ディエッサーに加えて、ハモリを作り出すハーモニー機能、自動で音量を調整してくるオートレベル、音のかぶりを解消するアンマスク機能、息継ぎ音を抑制するブレスコントロール機能などです。

AIを用いたボーカルアシンスタント機能で、レベルの不一致や、共鳴によるバランスの崩れ、耳障りな帯域の処理などを自動で行います。アンマスク機能は、ボーカル以外のトラックを分析し、自動でボーカルが前面に出るように調整してくれます。

まとめ

おすすめのピッチ補正ソフトを紹介しました。

初めてピッチ補正ソフトを導入する方には、Melodyne Assistantがおすすめです。操作性がよいので初心者でも簡単につかえます。機能的にも十分でコスパのよい製品です。

Auto-Tune Pro は、とにかく自然さを追求する方におすすめです。

Waves の2機種は、低価格でピッチ補正ソフトを導入したい方におすすめです。

Nectar は、iZotope社の他の製品 Ozone、Neutronなどを使用している方におすすめです。

機種 特徴
Auto-Tune Pro
  • オートモードとグラフモードの両方が使える
  • ペンツールで自由にピッチを書け、自然な補正ができる
  • グラフモードの操作性がMelodyneより劣る
  • 値段が高い
Melodyne Assistant
  • グラフモードのみ
  • 操作性がよい
  • Auto-Tune Pro ほどは自然な補正ができない
  • Auto-Tune Proと比べて低価格
Waves Tune
  • グラフモードのみ
  • タイミング補正ができない
  • 低価格
Waves Tune Real-Time
  • オートモードのみ
  • 低価格
Nectar
  • Nectar本体は、オートモードのみ
  • Melodyne Essentialが付属していて、簡易なグラフモードが使える
  • ボーカル用ミキシングツール一式
Waves Tune Real-Time / Waves
Waves Tune Real-Time / Waves