ノイズ除去ソフトおすすめ2選!ノイズの種類も解説【2023年】

この記事では、音楽制作・DTMで問題となるノイズの種類について解説し、おすすめのノイズ除去ソフト・VSTプラグインを紹介します。 ギター用のノイズゲートペダルについては、こちらを参照してください。
ノイズ除去ソフトとは?
ノイズ除去(ノイズリダクション)ソフトは、ボーカルなどのオーディオ素材からノイズを除去するためのソフトウェアです。
ノイズの種類
ハムノイズ
ハムノイズ(Hum Noise)は電源の交流電流により生じる「ブー」っといった感じのノイズです。電源の周波数は、西日本では60Hz、東日本では50Hzです。 ハムノイズは電源の周波数と、その倍音となる周波数で発生します。例えば、西日本なら60Hz、120Hz、180Hz...でノイズが発生します。 ハムノイズはバンド幅を狭くしたベル型のEQでハムノイズの周波数をカットすることで低減できます。
ポップノイズ
ポップノイズ(Pop Noise)は、ボーカルのマイクの吹かれによって生じる「ボッ」といった感じのノイズです。 ポップノイズは、200Hz以下あたりに生じるため、マルチバンドコンプ、またはダイナミックEQで200Hz以下をカットすることで低減できます。
ヒスノイズ
ヒスノイズ(Hiss Noise)は、アナログ機器により生じる「サー」といった感じのホワイトノイズに似たノイズです。
クリックノイズ
クリックノイズ(Click Noise)は、録音した音源に含まれる「バチッ」「ブツッ」といった感じのノイズです。
クラックルノイズ
クラックルノイズ(Crackle Noise)は、レコード盤を再生したときに生じる「パチパチッ」といった感じのノイズです。
クリップノイズ
クリップノイズ・クリッピングノイズ(Clip Noise)は、入力音が大きすぎて音がクリップしたときに生じるディストーションエフェクトのようなノイズです。いわゆる音割れ・割れた音のことです。
おすすめノイズ除去プラグイン
RX 10 / iZotope

RX 10 / iZotope は、人工知能を搭載した非リアルタイムのオフラインノイズ除去ソフトです。 人工知能が自動でノイズを検出し除去してくれます。ノイズを聞き取りに慣れていない方や、ノイズ除去にどのツールを使えばいいか分からない方など、DTMやボーカル録音初心者の方でもかんたんにノイズを除去することができます。もちろん、手動で除去することも可能です。 基本的にはスタンドアロンソフトですが、一部の機能はDAWのプラグインとして使えます。 RXがあれば、ノイズ除去に関するほぼすべてのことができます。
主な機能
- Music Rebalance
- ミックスをボーカル、ベース、パーカッション(ドラム)、その他、とミックスを4つの要素に分離し、音量を自由に調整できる。ボーカルだけを取り出したり、ボーカルを除去したインストゥルメントトラックをつくることもできる。
- Repair Assistant
- ノイズを自動で検知して修正
- De-Bleed
- クリック漏れ、別パートの音を他のマイクが拾ってしまった場合に、その不要な箇所を除去
- Spectral De-ess
- 歯擦音を低減
- Mouth De-click
- リップノイズを除去
- Breath Control
- フレーズ間に録音されたブレスノイズを除去、または低減
- Voice De-noise
- エアコンなどのルームノイズやハムノイズ、ヒスノイズなどを低減
- De-plosive
- ポップ(吹かれ)ノイズを除去
- Spectral De-noise
- アンプノイズやテープノイズなど、持続するノイズを軽減
- De-click
- レコードのパチパチ音、リップノイズ、ベース弦のクリック音などのノイズを除去
- De-clip
- オーディオのクリッピング(音割れ)問題を修正
- De-hum
- 電源ノイズ(ハムノイズ)を除去
- Guitar De-noise
- ギターのフィンガーノイズ(「キュッキュ」という音)、ギターアンプの「ジーッ」というノイズ、ピッキング音などを低減・除去
- Wow&Flutter
- レコードやテープの回転ムラによるピッチの揺れを修復
RX 10には、下記の3つのグレードがあります。
- Elements(YouTuberなど)
- Standard(音楽)
- Advanced(音楽+映画・テレビ)
Elementsは、YouTuberなどに向いた簡易版です。電源から生じるハムノイズを除去する機能(De-hum)、エアコンやパソコンのファンなどによるルームノイズやマイクやオーディオインターフェイスなどのアナログ機器が発するヒスノイズを除去する機能(Voice De-noise)、マイクに近づきすぎたり、大きな声を出しすぎたときに発生するクリップノイズを除去する機能(De-clip)などの最低限の機能を搭載しています。ディエッサーやポップノイズ除去などボーカルプロダクションに必須の機能がないので、音楽制作用としては機能が足りません。 Standardは、音楽制作に最適な標準グレードです。ボーカル録音のノイズ除去などに必要な機能はすべて備わっています。 Advancedは、映画やテレビなどプロの映像制作用です。Standardに映画やテレビ制作のポストプロダクション用の機能などが加わったものです。音楽制作では特に必要ありません。
購入者の口コミ・レビュー
iZOTOPEのRX、音屋じゃない素人でもほんと聴ける音に変えてくれるし時間を作ってくれるから好き 音屋さんに言わせれば完璧じゃないんだろうけど聴ける音をすぐ作ってくれるイメージ。
— ほしのよぞら (@yozorastar) 2021年7月1日
今すぐ全員iZotope RXを買った方が良いと思うほど狂信しています
— スイソウノノウ (@suinouradio) 2021年7月1日
笑っちゃうくらい綺麗にノイズ取れるから本当にiZotopeのRXは神
— ゆう (@yu_s_m2) 2021年6月27日
やっぱりizotopeのRXは便利だなあ〜 pic.twitter.com/H6ynPJebvu
— Kazuki Takahashi (@kazukinglish) 2021年6月2日

Clarity Vx シリーズ / Waves


Clarity Vxシリーズ / Waves は、人工知能を搭載したリアルタイムノイズ除去プラグインです。ボーカルやダイアログの音声から、バックグラウンドノイズ除去します。 人工知能はノイズのプロファイルを学習済みなので、非リアルタイムのノイズ除去ソフトで必要とされる、音声ファイルのノイズの箇所を選択し学習させるという手間が必要ありません。 大きなノブを回すだけで、すぐにノイズ除去ができるので、ノイズ除去を短時間で行いたい方におすすめです。 Clarity Vx Proはフルバージョン、Clarity Vxは簡易版です。 簡易版Clarity Vxは、フル版Clarity Vx Proと比べると調整できるパラメーターが少ないですが、搭載されている人工知能は同じなので、音質面では同等のクオリティがあります。 Clarity Vx は単体でも購入できますが、Clarity Vx Proを買うとセットでついてきます。 Clarity VxシリーズはVST,AU,AAXプラグインなので、単体では使用できません。使用するには、DAW(Cubase, Studio Oneなど)や動画編集ソフト(Premiere)が必要です。 Clarity Vx / Waves
