Bitwig Studioレビュー!16-Track, 8-Trackの違いも解説!

DAW

この記事では、Bitwig社のDAW 「Bitwig Studio」について、主にAbleton Liveとの違いを中心に解説していきます。各グレード、フル版、16-Track、8-Trackの違いについても解説します。

これからBitwigを導入しようと思っている方、Abeton Liveからの乗り換えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

Bitwig Studio とは

Bitwig Studio は、ドイツ・ベルリンのBitwig社が開発しているDAWです。

Bitwig社は、Ableton社でLiveを開発していた開発者により設立されました。そのため、Bitwig StudioはAbleton Liveと非常に似ています

2014年に最初のバージョンがリリースされた、かなり新しいDAWとなります。現在はバージョン4です。

Bitwig は、Ableton Liveと同じくループを主体としたエレクトロニックミュージック向けのDAWです。ポップス、ロック系には向いていません。

ユーザーは、Ableton Liveから乗り換えた方が多い印象です。

Bitwig Studioのシェアは低く、2018年にAsk.Audioが行った調査によると1.2%で11位。Ableton Liveは20%で1位です。

Top 12 Most Popular DAWs (You Voted For) : Ask.Audio

Announcing Bitwig Studio 4

Bitwig Studio の特徴

Bitwig Studio の特徴を、主にAbleton Liveと比較して解説します。

セッションビューとアレンジニューが同時に使える

Bitwig Studio

Bitwigには、Ableton Liveと同じくループ素材をグリッド状の画面に配置して曲のシーンをつくるセッションビュー機能があります。

Bitwigでは、セッションビューと一般的なアレンジビューを同時に表示して使うことができます。あるトラックはセッションビューから再生、別のトラックはアレンジビューから再生するといったことができます。この機能はAbleton Liveにはありません。

また、セッションビューとアレンジビュー間で、MIDIクリップやオーディオクリップをドラッグして簡単に移動できます

豊富なモジュレーション機能

Bitwig Studio

Bitwigには、LFOやエンベロープなど、モジュレーション用のデバイスが多量に収録されています。Bitwig純正のデバイスや、サードパーティのソフトシンセやエフェクトなどのパラメーターに、モジュレーションをアサインして、LFOやエンベロープなどのモジュレーション機能を加えることができます

Abletonにも同様の機能がありますが、Bitwigのほうが多機能でより使いやすくなっています。

複数プロジェクトを同時に開ける

Bitwigは複数のプロジェクトを同時に開くことができます。昔作った曲のパーツなどを、今作っている曲にコピペするといったことができます。

Abletonは、複数プロジェクトを同時に開くことはできません。

Grid : モジュラーシンセ・エフェクト

Bitwig Studio Poly Grid

Bitwigには、モジュールを組み合わせてシンセやエフェクトを自作できるGirdというプラグインが搭載されています。オシレーターやフィルター、エンベロープなどのパーツを接続するだけで、かんたんにシンセやエフェクトを作成できます。

Ableton Liveにも、シンセやエフェクトを自作できるMax For Liveが搭載されています。Maxもパーツを組み合わせてシンセやエフェクトをつくるソフトです。MaxのほうがGridよりもパーツの粒度が細かく、フレキシブルに何でも作ることができます。しかし、MaxはGridよりもかなり使うのが難しいです。

すべてのエフェクトでマルチバンド、Mid/Side処理が可能

Bitwigには、信号を帯域ごとに分けるマルチバンド用のモジュールやMid/SIde(中央と両側)に分けるモジュールが搭載されています。

これらのモジュールで信号を分岐させてから、エフェクトを挿せばどんなエフェクトでもマルチバンドやMid/Side処理が可能になります。サードパーティ製のプラグインでも可能です。

MIDIとオーディオをひとつのトラックで扱える

Bitwigには、MIDIトラックとオーディオトラックを融合したハイブリッドトラックがあります

MIDIトラックの1部分だけをオーディオ化して、オーディオ編集したい場合などに、別のオーディオトラックを作成する必要がなく便利です。

一般的なミキサー画面がある

Bitwigには、一般的なDAW(Logic、 Studio Oneなど)と同様に、上にタイムライン(アレンジメントビュー)、下にミキサー(フェーダー)を表示する画面があります。

Abletonは、タイムラインの下にミキサーを表示することはできません。

モジュラーシンセと連携できる

Bitwig Studio

Bitwigは、ユーロラックモジュラーなどと連携できるCV入出力デバイスが搭載されています。

Bitwigのモジュレーターを使ってユーロラックモジュールをコントロールしたりすることができます

また、モジュラーシンセのオートチューニング機能があるので、1クリックでモジュラーシンセをチューニングできます。

Abletonにも、同じような機能があります。

クラッシュからの保護

Bitwig Studio

Bitwigは、プラグインとオーディオエンジン、その他の機能を別々のスレッドで動作させているため、プラグインがクラッシュしてもプロジェクト全体はクラッシュしません

クラッシュしたプラグインをリロードしたり、別のプラグインに差し替えることですぐに復旧できます。

Ableton Live, FL Studioのファイルを読み込める

Ableton Live または FL Studioで作成したプロジェクトファイルをBitwigで開くことができるので、AbletonやFL Studioからなら簡単に移行できます。

Ableton Liveより安い

BitwigはAbleton Liveと比べると、かなり安いです。

Bitwigは、フル機能のグレードでも5万円強で購入できます。DAWとしては平均的な価格です。

Ableton Liveは、主要DAWの中で価格がもっとも高いもののひとつで、最上位グレードは8万円強です。

Bitwig Stuido フル版50,800円
Ableton Live Suite80,800円

Bitwig Studio の音源

Poly Grid

Bitwig Studio Poly Grid
Getting Around in The Grid [Bitwig Studio]

Poly Grid は、Girdシステムを使ったモジュラーシンセ・サンプラーです。

自分で自由にシンセやサンプラーをつくることができます。

Polymer

Bitwig Studio Polymer
The Sound of Polymer

Polymer は、1オシレーターのシンプルなウェーブテーブルシンセです。

Gridでつくられているので、Gridを使ってPolymerをベースにした自作シンセを作ることもできます。

Serumなどのウェーブテーブルを読み込むこともできます。

FM-4

Bitwig Studio FM-4v

FM-4 は、4オペレーターのシンプルなFMシンセです。

FMシンセは、80年代に発売されたYamaha DX7が有名です。

Phase-4

Bitwig Studio Phase-4
Phase-4 [Bitwig Studio]

Phase-4 は、フェイズディストーションシンセです。

フェイズディストーションは、FMシンセと似た原理で、音はほぼFMシンセと同じです。

フェイズディストーションシンセは、80年代に発売されたCasio CZシリーズが有名です。

Polysynth

Bitwig Studio Polysynth

Polysynth は、シンプルなアナログモデリング系のシンセです。

Organ

Bitwig Studio Organ

Organ は、シンプルなオルガン音源です。

Sampler

Bitwig Studio Sampler

Sampler は、シンプルなサンプラーです。

ピアノやエレピ、ギター、ベース、管楽器など生音系のサンプルライブラリーがBitwigに付属しているので、そのライブラリをSamplerに読み込んで使うことができます。

Drum Machine

Bitwig Studio Drum Machine

Drum Machine は、ドラム用のパッド型サンプラーです。

Bitwig Studio のエフェクト

エフェクトは、基本的なものはだいたいそろっています。

FabFilter / Pro-Q風のイコライザー「EQ+」もあります。

EQ+ [Bitwig Studio]

各グレード(フル版、16-Track、8-Track)の違い

Bitwig には、フル機能の「Bitwig Studio」のほか、低価格な機能制限版「Bitwig Studio 16-Track」と、ハードウェアの付属品として配布されている「Bitwig Studio 8-Track」 があります。「Bitwig Studio 8-Track」は、単体では購入できません。

  • フル版 : 399ドル
  • 16-Track : 99ドル
  • 8-Track : ハードウェアの付属品

フルバージョンと16-Trackの主な違いは、トラック数が16まで、音源が「Poly Grid」「Phase-4」がない、エフェクトやモジュレーターの種類が少ないことです。

8-Trackは、さらにトラック数が8まで、VSTプラグインの使用可能数が2までなどの制限があります。8-Trackからフル版へのアップグレードは、40ドルオフの359ドルで出来るので、フル版を購入予定の方も、8-Trackを入手するとお得にフル版を購入できます。

詳しくは、Bitwig公式サイトを参照してください。

フル版16-Track8-Track
価格399ドル/ユーロ99ドル/ユーロ無料
トラック数無制限168
エフェクトトラック数無制限22
グループトラック数無制限22
シーン数無制限88
VSTプラグイン使用可能数無制限無制限2
インストゥルメント数131111
オーディオエフェクト数443131
MIDI数241111
モジュレーター数381818
Sound Collection数522

Bitwig Studio 購入者・ユーザーのレビュー・感想

海外掲示板などからBitwigユーザーによるレビューを紹介します。

全体的なワークフローやモジュレーション機能の評価が高いようです。

AbletonとBitwigどちらがよいですか?(2021年3月)

Ableton or Bitwig? – reddit

Bitwigですね。Abletonのほうがオーディオデバイスはよいですが、ワークフローはBitwigのほうがよいですよ。

Bitwigのほうが何をするにも早いし、CPU負荷も軽いですね。BItwigはダークモードのスキンかカスタムスキンがあるといいのですが。

Ableton と Logicでは、私の大量のトラックとプラグインのプロジェクトを処理できませんが、Bitwigならできます。

AbletonからBitwigに乗り換えようかと思っているので、経験者の人感想を教えてください。(2021年3月)

Very close to switching over to Bitwig from Ableton. What are your experiences? – reddit

実験系の音楽やってる身としては、Bitwigのほうがかなり好きですね。モジュレーション機能がすごいし、Gridもいいですね。ポリフォニックでノートごとにピッチベンドできるし、マイクロチューニングもできるのもいいです。

Abletonにすごく似ているので、Abletonユーザーならかんたんに乗り換えられます。ワークフローはBitwigのほうがかなりいいと思います。

1年ぐらい前にAbletonから乗り換えました。試してみたらモジュレーション機能がすごかったので。特にサードパーティプラグインに対してモジュレートできるのがすばらしいですね。

数ヶ月前にAbletonから乗り換えましたが後悔ありませんね。いまのところあらゆる面でBitwigのほうが優れていると思います。

Ableton をバージョン1.0から使っていて、1年半前にBitwigに乗り換えました。最初の3ヶ月はストレスありましたが、MPEを使いたかったのでなんとか耐えました。今では完全にBitwigを愛しています。二度とAbletonに戻ることはないでしょう。Bitwig最高です。

Bitwig Studio のセール情報

Bitwigは、11月のブラックフライデーの時期に、20%オフぐらいのセールを定期的にやっています。

  • 2021.11.23~2022.1.11 – Winter Sale 20~27%オフ

Bitwigの買い方

Bitwigは公式サイトのほか、Plugin Boutiqueやサウンドハウス、楽天、Amazonなどで購入できます。

Plugin Boutiqueで購入するとおまけのプラグイン(月ごとに変わる)が無料でもらえますし、楽天などならポイントがつくので、公式サイト以外で購入するほうがお得です。

アップグレード版あり

「16-Track」や「8-Track」からフル版への、アップグレード版もあります。

「16-Track」+「16-Trackからのアップグレード版」でも、フル版の価格と同じなので、最初は16-Trackから始めて、後でフル版にアップグレードしても損はありません。

「8-Track」からアップグレードすると、フル版を直に買うより5000円ほど安くなるので、フル版を購入予定の方も、「8-Track」からアップグレードしたほうがお得です。

クロスグレード版あり

他のDAWを持っている方が、割引価格でBitwigを購入できる「クロスグレード版」もあります。6000円ほど安くなります。

1年間のみ無料でアップデート可能

Bitwigは、購入から1年間は無料で最新バージョンへアップグレード可能です。メジャーアップデートの場合でも無料です。

1年をすぎると最新版にアップデートするには、また1年間アップデートできるようになる「12ヶ月アップグレード版(20,900円)」を購入しなければなりません

「12ヶ月アップグレード版」は、必ず1年ごとに購入しなければならないわけではありません。最新版へアップデートしたい場合のみ購入すればよいです。

サブスクリプションではないので、アップデートしないでよいなら、1度購入すればそのままずっと使うこともできます。

まとめ

Bitwig Studio について紹介しました。

BItwig は、シェアはまだ低いものの、ユーザーからの評価は非常に高いDAWです。Ableton Liveに不満がある方は、検討してみるとよいかもしれません。

もちろん、Ableton以外のDAWからの乗り換えにもよいでしょう。

Bitwig Studio は、Plugin Boutiqueで購入すると、おまけのソフトをもらえるのでお得です。

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